KEMPER PROFILING AMPLIFIER徹底解説!-About KEMPER-

いつもイシバシ楽器店をご利用いただきまして、誠にありがとうございます。
新宿店4Fハイエンドフロア担当:久保です。

前回のFRACTAL AUDIO SYSTEMS Axe-Fxの記事に続き、今回はAxe-Fxと同じくらいの人気を持つ、KEMPER PROFILING AMPLIFIERのご紹介をさせて頂きます。

IMG_1454

KEMPERってよく聞くけど実際どういうことが出来るの?ラインナップは何が違うの?

という店頭で最もよく聞かれる質問がございますので、浅いところから順にご紹介してまいりたいと思います。それでは早速いってみましょう!

■KEMPER PROFILING AMPLIFIERって?

KEMPERって一体何が出来るの?アンプなの?エフェクターなの?という疑問をもっている方も多いかと思います。
これは個人の考え方もあるかと思いますが、個人的にはKEMPERはアンプシミュレーター、ではなくアンプだと考えております。

実際KEMPERは、KEMPER PROFILING AMPLIFIERのサウンドというのはなく、初期設定から入っている(※1)、実在するアンプをプロファイリングしたRig(プリセット)やRig Manager(全世界のKEMPERユーザーがご自身でプロファイリングしたアンプのRigをアップロードする公式アプリ。※2)を使用して音を出す方が多いと思いますが、そう考えるとアンプシミュレーターなのかもしれません。しかしながら、各アンプのレスポンス、ダイナミクス等の挙動はアンプそのものです。クオリティが高い、という言葉では片付かない確固たるアンプらしさがそこにはあります。

※1.初期設定から入っているRigも、プロのミュージシャン、エンジニアが世界中のトップクラスのスタジオで制作したもので、貴重なアンプや最高のコンディションのアンプ・サウンドを厳選した素晴らしいサウンドばかりです。
初期設定から入っているアンプモデリングは、下記輸入代理店サイトをご確認ください。
初期設定で入っているRig一覧はコチラから。

※2.Rig ManagerはKEMPER PROFILING AMPLIFIERを使用する上では確実に使用したいアプリです。
全世界のKEMPERユーザーが作成した数千に及ぶリグがインターネット上にあり、好みのものを無料でご自身のKEMPER PROFILING AMPLIFIERにダウンロードすることが可能となっております。また、ダウンロードする前にプレビューという、気になるRigをダブルクリックするだけで、そのRigのサウンドを視聴出来る機能も搭載しており、好きなRigだけを吟味していく、という楽しみ方も出来ます。今現在一日一つのRigで遊んでも20年程は新しいRigを試せる、という程多くのRigがございます。もちろんRigはリアルタイムで増えていきますので、いつまでも新しいサウンドを追い続けていくことが出来る無限大の可能性を秘めております。

■PROFILINGって?

PROFILINGとはKEMPER社独自のテクノロジーです。この機能の凄さで、ここまでKEMPER PROFILING AMPLIFIERが有名になったと言っても過言ではないでしょう。わずか一分足らずの間にKEMPERはプロファイリングするアンプと全く同じ挙動をするようになります。KEMPERからプロファイリング用の信号をアンプへ送り、その信号をアンプが再生します。その再生された信号をマイクで拾いKEMPERに戻し、それをKEMPER内部で解析する、というのがおおまかな流れです。

接続順は以下のようになります。

1-connections-for-profiling-a-guitar-amp

また、この抽出過程でプロファイルされるのは単にアンプそのものだけでなく、キャビネットや収録時のマイク・セッティングも含めたトーンをそのまま取り込みます。それゆえ、例えば同じアンプを使用したプロファイリングでも違う部屋でプロファイリングした場合は微妙に音の違いがあったり(部屋鳴り)、キャビネットのどこでマイキングするか、等でも全く異なるサウンドが出来るのがメリットでもあり、デメリットでもあります。最初はプロファイリングも上手くいかないこともあるかと思いますが、慣れてくればどうしたら好みの音をプロファイリング出来るのか等も段々わかってくるようになるので、色々試行錯誤してみるのがよいでしょう。

また、プロファイリングによりそのアンプを更に進化させる事もPROFILING AMPLIFIERでは可能となっております。
例えばMarshall JCM900のプロファイリングをするとして、アンプのEQ、トレブル・ベース・ミッドをMAXにしてプロファイリングを行います。そうするとPROFILING AMPLIFIERのEQ側はそのサウンドを出すのに全てフラットの状態となります。故に、PROFILING AMPLIFIERのEQノブを12時より右に回してあげれば、JCM900では成し得なかった、フルテン以上のサウンドをアウトプットすることが可能となっております。素晴らしい機能ですね。もちろんEQ以外でも、ゲイン量を上げたり、または下げたりといったことも可能となっております。プロファイリングしたアンプになる、以上の事が出来るKEMPER PROFILING AMPLIFIERはアンプ以上の可能性を秘めた、アンプシミュレーターではなく紛れも無くアンプだと思います。

■KEMPER PROFILING AMPLIFIERラインナップ

本体のラインナップは色違いを含めて、現在5種類ございます。

無題

HEADのみ通常のBLACKに加え、WHITEカラーがございます。他3機種のRACK、POWER HEAD、POWER RACKはBLACKカラーのみです。
パワーアンプ内蔵モデルは8-16Ω対応で、最大出力はモノラル600Wです。そのままリハーサルスタジオ、ライブハウスに常時置いてあるであろう、Marshall 1960Aに挿せば、音を出力することが可能な点が楽でいいですね。
また、真空管アンプではないので、Speaker Outからキャビネットやダミーロードに接続しなくても壊れる心配はございません。ご自宅ではヘッドフォン、もしくはMain Outからモニタースピーカーや小型アンプへ送って音作りをし、外出したときはキャビネットに繋ぐ、という事ももちろん可能です。

パワーアンプ非搭載モデルに関しては、当然そのままキャビネットに挿しても音は出ません。別のパワーアンプを経由してあげなければ音は出力されませんので、
・別途パワーアンプを繋ぐ
・アンプのリターン端子に繋ぐ
等が必要となってきます。しかしながら、どちらの方法でもそのパワーアンプの癖がサウンドとして出てまいりますので、それらを含めたサウンドメイクが必要となってきます。

次にHEADとRACKの違いについてですが、基本内部機能や音等の違いは一切ございません。しかしながらハード面での違いが数箇所ございますので、以下にご紹介させて頂きます。

インジケーター

・筐体下段のノブが、RACKはGAINのみインジケーターがついているが、HEADはGAINに加え、BASS,Middle,Treble,Presence,Volumeにもインジケーターが付いておりRACKに比べ視認性が高い。

ノブ

・筐体上段部分のエフェクター用ノブがRACKはDELAY(FEEDBACK,MIX),REVERB(TIME,MIX)の二つだけだが、HEADはDELAY,REVERBに加えMOD(RATE,INTENSITY)がある。(RACKでももちろん内部操作は可能)

USB

・USB端子がHEADは背面だが、RACKはトップパネル上にある。

上記のような違いがあります。特に持ち運びをされる方はRACKタイプを、ご自宅等で宅録メインの方はHEADを選ばれる方が当店では多いですが、見た目の違い、色の違いもございますので気に入った見た目の方でよいかと思います。サウンドは同じですしね。パワーアンプの搭載か非搭載かも、環境で変わるかと思いますが、
・宅録専用でラインアウトのみしか使用しない、という方であればパワーアンプ非搭載モデル
・ライブ派、もしくはライブでも宅録でも使用したいという方はパワーアンプ搭載モデル
を選ばれるのがいいかと思います。

いかがでしたでしょうか。本日は前回のFRACTAL AUDIO SYSTEMS Axe-Fxと同じくらいの人気を誇るKEMPER PROFILING AMPLIFIERのご紹介でした。

実際このどちらかでご検討されている、という方が新宿店には多くいらっしゃいます。
新宿店ではどちらの機種も常時展示、上記Rig Manager等も導入しごゆっくりお試し頂ける環境を整えておりますので、ご検討されている方は是非新宿店4Fハイエンドフロアまでご来店下さいませ。

IMG_1456

今回も最後までご覧頂きまして、誠にありがとうございました。次回もお楽しみに!

イシバシ楽器店KEMPER製品の在庫一覧はコチラから!

シェアする