最新は最良? BOSS CE-2w VS. CE-1!!

WAZA Craftシリーズの第6弾として遂に発売開始となったBOSS CE-2w。

伝説のCE-1のコーラス部分をBOSSコンパクトサイズに濃縮したマイルドで爽やかなトーンを生み出すCE-2を元に完全再現したS(スタンダード)モードに加え、より深い揺れを楽しめるCE-1コーラスモード、CE-2では切り離されてしまったCE-1のヴィブラートモードの3モード切替機能を盛り込み、国内生産で組み上げられるBOSSマニアにはたまらない一台です。

実に30年の時を経て復活したBOSSの2ノブコーラスは、どんな揺らぎを生み出すのか。

そして全てのコーラスペダルの始まりであり、40年前に生まれた元祖「Chorus Ensemble」=CE-1のサウンドにCE-2wはどこまでついていけるのか。

今回はCE-1の実機も用意して、並べて弾いてみました!

CE-2wの大きな特長としては、CE-1モードでコーラスを選択した際にCE-1のオリジナル機にはなかったCHORUSのDEPTHコントロールが可能な点が上げられます。

CE-1のchorus intensityコントロールではツマミを上げていくとコーラスの速さ(RATE)と共に掛かりの深さ(DEPTH)も一緒に上がっていくので「あっさりした揺れを速く掛ける」という使い方は出来ないようになっています。

この辺りの仕様も結果的にCE-1のいわゆる「暖かみのある」コーラスサウンドに一役買っている部分ではありますが、CE-2wはより繊細な音作りを求められる現代的なニーズにもきちんと応えてくれるワケです。

また、CE-1のlevel controlはバイパス時/エフェクト時ともに入力レベルのコントロールとして機能しますが、ツマミの位置が2時を超えると歪み出す(!)ほどのゲインを得ることができます。

余談ながら、セッティングによっては軽くドライブしたロータリースピーカーのようなトーンも作れるのもCE-1の面白いところです。

CE-1とCE-2wのサウンドの根本的な違いであるバイパス時のサウンドの質感の違いは、電源供給の方法の違いに加えて、CE-1に搭載されているlevel controlと、CE-2wのWAZA craftシリーズ特有の洗練されたバッファー回路の影響が大きいと思います。

 

CE-2wのトーンは全体的にはCE-1のリッチさ、分厚さを上手くブラッシュアップし、煌びやかさと全体的な輪郭を増して仕上げている感じがしました。

CE-1コーラスモードで得られるトーンのしっとり感はともすれば全体的なサウンドが重くなってしまうこともありますが、SモードではCE-1コーラスモードに比べるとDEPTHツマミの効果が6-7割程度で上手く抑えられたような良い意味での軽さから来る上品さが感じられます。

また、SモードではRATEツマミを上げていっても極端にビヨビヨした音揺れにまでは至らず、あくまで実用的で品のある心地よいスピードの範囲内でまとまってくれるので、あっさり目なコーラスをお好みの方はSモード、濃厚なコーラスを好む方はCE-1コーラスモード、JC-120のVIBスイッチのセッティングに近いトーンをお求めの方はCE-1ヴィブラートモードでお試し頂くとよろしいかと思います。

海外ではコーラスサウンドを語る際に「Chill」という表現をよく使いますが、CE-2wで再現されるCE-2のサウンドは「冷たい」というよりも「涼しい」といった質感となっています。

個人的にはドライブペダルで軽く歪ませた上にコーラスを掛ける使い方が最もCE-2wらしさが活きるような気がしました。

ところでBOSSの名機という名機をことごとくブラッシュアップし毎度我々を驚かせてくれるWAZA Craftシリーズですが、次回作はどうなることでしょう。

この流れでいくと次はフェイザー・PH-1やフランジャー・BF-2あたりのWAZAバージョンがリリースされてもおかしくない気がしてきますね…!!

シェアする