「ジャクソン・ブラウンが愛するロイ・スメック&CF-100」

Gibson Gibson Montana Acoustic アコースティックギター
池袋店の白井です。まず、本文に入る前にこの場を借りてお礼とご報告があります。
弊社ホームページ上でも告知させていただきました通り、12月1日から3日までの間、池袋パルコ7F催事場で”Tokyo Acoustic Gibson 3 Days”を開催いたしました。多くのお客様にご来場いただきました。「レジェンド」をキーワードに、泉谷しげるさんをはじめ各界のレジェンドにご協力いただいた企画でした。私もレジェンド・スタッフの一人として参加させていただきましたが、皆様のギブソン・アコースティック・ギターへの熱い視線を感じることができました。ということで、冒頭の画像は泉谷さんと私のツー・ショット。



↑フォーク・レジェンド、泉谷しげるさんとをインタビューするギター雑誌業界のレジェンド、田中稔社長と私。メイン・イベントです。



↑田中さんと私による、西海岸のシンガー・ソングライターのレジェンド「ジャクソン・ブラウンの機材を語り尽くす」のコーナーにも、音楽界の次世代を担うレジェンド、おおはた雄一さんが飛び入り。この日、おおはたさんはギブソン2018年モデルのプレゼンターとしてお越しいただいておりました。

ということで、今回は”Tokyo Acoustic Gibson 3 Days”の余韻に浸りながら、「ジャクソン・ブラウンの機材を語り尽くす」でも触れた、ジャクソンが使用する代表的なギブソン・アコースティック・ギターにちなんだ現行アイテムを改めていくつか紹介いたしましょう。

なお、上述のプレイヤーの田中社長との「ジャクソン・ブラウンの機材を語り尽くす」の企画はプレイヤー最新号(2018年1月号)に連動していました。田中社長と私は去る10月18日、オーチャード・ホールにジャクソンの機材の取材をおこなっていたのです。プレイヤーの記事は私が担当しています。このGuitarQuestの記事と併せて、プレイヤー2018年1月号の特集記事をご覧いただければ幸いです。



Roy Smeck Model


特異なルックスのロイ・スメック・モデルは、もはやジャクソン・ブラウンの「顔」と言えるギターと言えるでしょう。かつて、バーボンのアーリー・タイムスのテレビCMで、ライ・クーダーが弾いていたのもこのモデルでした。
12フレット・ジョイント・ネック、深胴のボディを持ち、その大柄なつくりは弾く人を選ぶギターです。その名が示す通りロイ・スメックのシグネチャー・モデルです。ロイはかつて一世を風靡したミュージシャンで、ギターのみならず、バンジョー、ウクレレ、スティール・ギターを操るマルチ・プレイヤーでした。このロイ・スメック・モデルは元々スティール・ギターとして作られました。電気化される前のスティール・ギターはボリュームをどうやって稼ぐかが課題でした。膝の上に寝かせ、音程は左手に持ったトーン・バーでコントロールするスティール・ギターは、音量がどうしても小さくなりがちでした。ネックをホロー構造にしたりリゾネーターを装備させたりする工夫もありましたが、このロイ・スメック・モデルではボディを大きくするアイデアが採用されました。またトーン・バーで演奏するため、ネックは太く作られ、またフレットは指板と面一となるフラッシュ・フレットが採用されました。後年ほとんどの個体は、ハワイアン・スタイルからスパニッシュ・スタイルに適するよう、ネック、指板に改造が施されました。
ジャクソン・ブラウンはロイ・スメック・モデルの魅力に取り付かれ、これまで12本の同モデルを購入してきたそうです。数年前に発売されたジャクソンのシグネチャー・モデルもロイ・スメック・モデルがベースとなっていました。残念ながらジャクソンのシグネチャー・モデルは完売していますが、ギブソンよりマンスリー・リミテッド・エディションの一環として二種のロイ・スメック・モデルが再発売されました。



●Roy Smeck Stage Deluxe
サイド&バックにマホガニーを採用。ポジション・マークはドットでシンプルなルックスとなっています。マホガニーの持つウォームなレゾナンスが特徴です。
なお、ジャクソン・ブランは今回の来日公演で同モデルのオリジナル品を持参していました。



●Roy Smeck Radio Grande
サイド&バックにローズウッドを採用。インレイも豪華なデラックス仕様。ローズウッドならではのパンチのあるサウンドが魅力です。
ジャクソンは今回サンバーストではなくブロンド(ナチュナル)の同モデルを持参していました。

CF-100E&CF100


ジャクソンが陽の目を浴びさせたもう一本のギブソンのギターがこちらCF-100EとそのピックアップなしバージョンのCF-100です。これらも限定生産モデルが現時点で入手可能です。
CF-100EはLGシリーズ同様のスモール・ボディにフロレンタイン・カッタウェイとP-90ピックアップを装備した、ごく初期のエレアコと言えるモデルです。ジャクソンは今回の公演だけではなく、近年のステージでは必ずと言って良いほど、エボニー(ブラック)の物を「孤独なランナー」で使用しています。P-90のアウトプットはギター・アンプに接続されていました。
ピックアップを外したバリエーション・モデルのCF-100も今回の公演に持参。



●CF-100E
淡めのサンバースト仕上げで、ゴールド・ペグを装備。ジャクソンのギターとは幾分印象は異なりますが、現在CF-100Eとしては唯一の選択肢。



●CF-100 VS
イシバシ楽器オリジナルの商品です。ジャクソンのCF-100と言うと、『ソロ・アコースティック第一集』のジャケットに登場したダブル・ピックガードの物が印象的でしたが、今回の公演ではこの画像に比較的印象が近いシングル・ピックガードの物を持参していました。

いかがでしたでしょうか。ジャクソン・ブラウンの単独コンサートは、初来日と1989年は逃してしまいましたが、それ以外は全て観ています。毎回安定していますが、前回、今回は、バック・バンドのメンバーが強化され、より一層充実した演奏を聴かせてくれました。記事を書きながら、演奏シーンを回想してしまいました。

なお、今回ご紹介するギターは限定モデルのため、この記事を皆様が読まれる頃には販売完了している場合があるかもしれません。予めご了承くださいませ。

この記事を書いた人

白井 英一郎
1960年生まれ。吉田拓郎を聞いてフォーク・ギターを始める。その後イーグルス、オールマン・ブラザーズ・バンドなどのアメリカン・ロックに傾倒。エレキ・ギターも弾くようになる。ギター、スティール・ギター、バンジョー、マンドリン、ウクレレ、三線を弾くマルチ・プレイヤーとして演奏活動をする現役ミュージシャンであり、音楽誌や楽器専門誌のライターの肩書きも持つ。1970年代のファッションを好み、音楽のあるスローライフを実践するロハス・ピープル。入門者からベテランまで、お客様の音楽スタイルはもちろん、ライフスタイルに合った商品を提案する楽器のコンシェルジュ。

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