妥協知らずのコンパクトフルチューブアンプ・Marshall Studioシリーズを見て来ました!

NAMM 2019で発表され、遂に日本でも発売となった20W出力のコンパクトMarshall・Studioシリーズ。
1959SLPとJCM800の2モデルをベースにコンボタイプとヘッドタイプの2機種、専用の1×12、2×12キャビネットも用意された充実のラインナップとなっています。
都内某所のYAMAHAアンプルームに潜入し、実機を見せていただきました!

右がオリジナルの1959SLPヘッド、JCM800ヘッドと1960A 4×12キャビネット、左がStudioシリーズのStudio Vintageヘッド、Studio Classicヘッドと新デザインのSC212 2×12キャビネットです。
基本的な意匠はそのままにダウンサイジングされており、スタンバイスイッチの上方向で5W、下方向で20W出力を切り替え可能。
ヘッド単体では約9.4kgと軽量なので、ちょっとした距離なら持ち運びも苦にならなさそうです。

STUDIO VINTAGE(1959SLP/Plexi)


60年代後期の1959SLP 100Wプレキシマーシャルの魅力をコンパクトに凝縮したStudio Vintage。

マスターボリュームなしの回路構成も相まって、弾き手の腕が如実に出るごまかしの効かない難しさもそのままという実に弾き応えのあるアンプでした。
プレキシファンならもはや常識のチャンネルリンクももちろん可能な4input仕様。
ボリューム3~4程度で歪み出し、5以降では低音の量感が増してくる動作や各EQツマミの効きの薄さも完全再現されております。

STUDIO CLASSIC(JCM800/2203)


80年代のハードロック・ヘヴィメタルシーンを席巻したJCM800(2203)をポータブルサイズに収めたStudio Classic。

プリアンプの歪み単体でも充分過ぎるほどのドライブ量を得ることができるJCM800。

マスターボリュームを上げていった時に6~7付近で大きくサウンドキャラクターが変わるポイントもそのまま引き継いでいます。

SD-1やTS9で更にブーストしてド派手なソロを弾きまくるも良し、Ratでクランチサウンドを満喫するも良し、Big Muff πでへヴィなリフを奏でるも良し、歪みエフェクターとの相性も良い優秀なアンプです。

現代の使用環境に合わせてキャビネットシミュレーションの入ったDI Outを装備しており、ライブハウスやレコーディングスタジオで、マイキングしたサウンドとDI Outからのライン出力をミックスして音作りを補助するような使い方も可能。

また、各モデルともオンオフ可能なシリーズ・エフェクトループも備え、空間系エフェクトを使いたい向きにも対応しています。

新デザインのSV/SC112、SV/SC212キャビネットおよびコンボタイプではセレッション製Vタイプスピーカー(1基あたり70ワット対応)を搭載し、V30とG-12 T75の中間を行くような抜けの良いサウンドが得られます。

耳栓必須の100Wとは異なり、現実的なボリューム設定の範囲で往年のマーシャルフルアップサウンドを楽しめるStudioシリーズ。
アンプシミュレーターやモデリングアンプでは再現が非常に難しい、パワーアンプをドライブさせることでしか得られないあのトーンとレスポンスをちょうど良い音量で味わえるモデルです。
これまでマスターボリューム改造を施したり、パワーアッテネーターを挟んだり…と何らかの工夫や妥協を強いられていたマーシャルファンを完全に開放してくれる逸品、ぜひイシバシ楽器店頭で鳴らしてみてください!

 

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