エレキベースのスタンダード「American Vintage Series ’57 Precision Bass 2-Color Sunburst」【中古品】

1950年代初頭までベースとは、殆どの場合現在で言うウッドベース等と呼ばれる、空洞のあるコントラバス等が主流でした。

勿論フレットも無く、弦も弓や指で弾いてリズムをとるのモノで、音楽が多様化してきた20世紀では、音量の大きい管楽器やパーカッション等には絶対的に音量で負けてしまい、当時のベーシスト達は「もっと迫力の有るサウンドを!」と強く思うようになりました。

30年代に時代が移るとアンプを使用した音楽が普及し始め、幾つかのブランドからアップライト式のエレキベース(空洞が有るホロウボディ)が発売されましたが、フレットが無かったりサイズが大きかったりと、従来の楽器に比べ革新的なモノが無く、あまり普及はされなかった言われております。

そんな中、世界で初めてソリッドボディ(空洞の無いボディ)のエレキベースを、フェンダーが発表したのが1951年の事でした。

立ったまま演奏が可能でハウリングを防ぐソリッドボディの採用や、ネックに打ち込まれたフレット等それまでに無い革新的なスペックは、様々なベーシストに受け入れられ、それ以降のエレクトリックベースのスタンダード(模範)となり、今でも絶対的な存在感でベース界の玉座に座り続けているのがフェンダーエレクトリックベースです。

 

 

少々、仰々しく申し上げましたがこれは事実でしょう。今回はそんなフェンダーベースの第一号モデルである「プレシジョン・ベース」を紹介致します。

 

 

「【中古品】 FENDER USA / American Vintage Series ’57 Precision Bass 2-Color Sunburst」

今回紹介するのは、1957年のスタイルを再現したフェンダーUSAの「American Vintage Series(アメリカンヴィンテージシリーズ)」!!

 

 

 

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塗装やピックアップ、パーツ等も含めて、当時の仕様を再現したこのモデルは、1983年から続くベストセラーモデルで、幾度のヴァージョンアップが加えられ、より本物(ビンテージ)に近い仕様を探求した人気モデルです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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50年代のフェンダーの特長の一つである、「Gold Anodized(ゴールド・アノダイズド)」ピックガードが搭載されております。

他社でもそうですが、ゴールド好きのアメリカでは、特別なモノ(存在)にはゴールドを取り入れる事が多く、高級感を漂わせる為の当時のトレンドでした。

サンバースト系のカラー共相性が良く、シブくて今でも恰好良いですね!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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コントロール1ヴォリューム、1トーンの仕様は、エレキギターのテレキャスターに倣い同じですが、サドルにはスパイラルサドルが他のモデルより先に採用されており、生産性の高いこの仕様は60年代以降のモデルでも採用されております。

※テレキャスターも60年代からこのスタイルのサドルに変わりました。

 

 

 

 

本機種は2002年の製造で、日本の輸入代理店である「山野楽器」の正規品である事が確認出来ている為、カスタムショップに近い薄い塗装「ニトロセルロース・ラッカー」を施した「Thin Lacquer(シィン・ラッカー)」の仕様です!!

 

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塗装が薄い事により、演奏時にボディ材が持つポテンシャル(鳴り)を十二分に発揮する事が出来ると言う方も多く、フェンダーの創始者である「レオ・フェンダー」も同様の理由で薄い塗装を好み、当時の仕様は薄い「ニトロセルロース・ラッカー」が採用されておりました。

私の主観としては塗装だけが全てでは無いのですが、、、

塗装が薄い分、外的要因に弱いので傷等も付きやすいのですが、長年使用していくと独特の変化を起こし木になじんできて、サウンド面でも音のメリハリが良く存在感のあるトーンがこの仕様の特長で、個人的にもフェンダーは薄いラッカー仕様を好んでおります。

 

 

 

 

 

 

 

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なお正規品かどうかの確認は、シリアルを元に「山野楽器」に協力頂き調べましたので、ご安心くださいませ。

さて、このシリーズのシリアルは一貫して「v」から始まるのが特徴で、他のフェンダーUSAのモデルと異なり、シリアル表記のみで製造年等を判断するのが出来ない為、「自分の持っている楽器や探している楽器が何年製なのか分からない!!」とお困りの方が多いとよく伺います。

 

 

 

 

 

 

 

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そんな時はネックを外してみてください、このシリーズは発売当初のモデルからネックデイトが明記されておりますので、こちらから確認出来ます。

 

 

 

 

 

 

 

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ネック調整の際は、ネックを外す必要がある為その時に確認して見てもいいでしょう。

基本2001年のカタログから日本限定にて「Thin Lacquer(シィン・ラッカー)」のシリーズが始まっておりますので、それを一つの目安にしてみて如何でしょう?

※本国では「Thin Lacquer(シィン・ラッカー)」を採用されていないモデルが多数ありますので、正規品以外はこれの限りではございません。お気をつけくださいませ!

 

 

 

 

ネックを外すのが怖い?ネックを外してこそ調整が面白いのですが、、、

無理をして塗装が剥がれたら元も子もありませんので、そんな方は楽器屋へGO!!

 

使用感は確かにありますが、このベースが過ごしてきた10年が確かに活かされており、骨太なサウンドが良く出ておりプレーヤーズコンディションとして、とても良い状態です。

フェンダーの変わらない、ベースの王道!興味のある方はぜひどうぞ!!

 

KIDA

 

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