コンパクトマルチの先鋭「ZOOM G3Xn」と「BOSS GT-1」を並べて弾いてみました!

先月9月の半ば~月末にリリースされた最新のギター用マルチエフェクター「ZOOM G3Xn」と「BOSS GT-1」。
どちらも現代のプレイヤーに求められる「コンパクトさ」「機能性」「サウンドクオリティ」をきっちり押さえたニューモデルですが、実際弾き比べたらどうなのか?
今回はこの2機種を並べて弾いてみました!

先ずは両モデルのプリセットNo.1を弾き比べ。
電源を入れた直後に出てくる一番最初のサウンドですから、各メーカーとも他のプリセットよりも一段と力の入るところでしょう。
G3XnのP.1「Lead BGN」は先行モデルである「G5n」と共通のパッチで、GT-1のP.1「HIGAIN STACK」はBOSSフロアマルチのトップモデル「GT-100」直系と、両機種とも上位モデル譲りのハイゲインなドライブサウンド。
G3Xnは中音域に厚みを持たせたトーンGT-1は全域的に整った歪みでクセのないトーン、といった感じで弾き心地は良好でした。

歪みの次はやっぱり(?)クリーントーン。
というわけで、G3XnのP.15「Facial Cln」とGT-1のP.3「NATURAL CLEAN」をチェックしてみました。
こちらもG3Xnはややミドル寄りのトーンGT-1は高域の煌びやかさと安定感のある低音のバランスの良さが光ります。

続いては、マルチエフェクターらしくコンパクトペダルではなかなか出せないちょっと変わった音も聴いてみたい、というわけでそれぞれのモデルに収録されているアコースティックシミュレーターと、オルガン風サウンドのパッチを選択し、弾き比べ。
アコースティックシミュレーターではG3XnのP.18「Lush Acoust」とGT-1のP.11「AC SIM STRAIGHT」を比較。
G3Xnはジャラジャラしたアタック感が強いサウンドGT-1は低域を多めに出した量感のあるサウンドとキャラクターが大きく分かれました。
またオルガン風サウンドではG3XnのP.24「OrganBlues」、GT-1のP.17「DIVID ORGAN TONE」をそれぞれ選択。
G3Xnのエレキギターをロータリースピーカーに通したら、という従来どおりの質感に対し、GT-1は元のギタートーンからはかけ離れたオルガンそのもののようなサウンドを得られます。
この辺りはさすがにBOSSのMDPによる「化ける」力が一枚上手ですね。

両機種ともペダル搭載ですから、ワウのタッチもやはり気になるところ。
G3Xnのペダルは一般的なワウペダルと同じような感覚で踏みやすく、GT-1のペダルはやや小さめではありますが極端に踏みづらいというようなことはなく、BOSSのエクスプレッションペダルらしい軽いタッチが感じられました。

最後に地味ではありますが、各機種のチューナー機能もチェック。チューニングは大事ですからね。

ひとしきり弾いてみた上で、それぞれのポイントを簡単にまとめてみました。

[ZOOM G3xnのポイント]

・コンパクトエフェクターのような取っつきやすい操作感(STOMP/MEMORYの切り替えもワンスイッチで可能)
・剛性感のあるエクスプレッションペダル
・「量より質」の拘り抜いたアンプモデリング
・68種類のドラムパターンを収録したリズムボックス搭載

[BOSS GT-1のポイント]

・COSMアンプモデルやMDPエフェクトなど、BOSSならではの個性あふれるエフェクトラインナップ
・EASY EDITによるかんたん操作の音作りと、細やかなパラメーター設定による作り込みの奥深さ。
・CTL/PDLアサインによるコントロール。(ルーティングスイッチのような感覚で使える)
・ギターケースのポケットに収まる小型軽量ボディ。

実際に弾き比べてみても甲乙つけ難い2台ですので、サウンドの質感と操作系の好みに応じてお選び頂ければと思います!

 

シェアする