アルカリ電池とマンガン電池

今日は電池のお話です。
エフェクターや内蔵プリアンプなどで使われている四角い乾電池はみなさん見た事ありますよね?

こんな形の電池です。

9V電池とも呼ばれています。
家庭などで一般的に使われている単3電池、単4電池などの電圧は1.5ボルトに対して
四角い電池の電圧は9ボルトあります。
単純計算で四角い電池は単3電池6本分という事になります。

楽器店で販売している電池は大きく分けてマンガン電池とアルカリ電池の2種類あります。
それぞれの違いをご説明します。

マンガン電池:休み休み使うと、電圧が回復するという特徴があります。
       小さな電流で休み休み使う機器に向いています。
       使っていくと徐々に電圧が下がる特徴があります。

アルカリ電池:パワーがあり、長持ちです。大きな電流を必要とする機器に向いています。
       使っていくとある程度一定の電圧をキープしてくれますが容量がなくなると
       一気に電圧が下がります。

外観は同じ乾電池ですが仕様を比べると大きな違いがあります。
電池の特徴を考えるとエフェクターの種類や用途に合わせて選んだ方が良い事がわかります。

マンガン電池はアナログ系(オーバードライブやファズなど)のエフェクターやペダル式チューナーなどに適しています。

アルカリ電池はデジタル系(デジタルディレイやピッチシフターなど)のエフェクターやワイヤレスの送信機、常に演奏中は電気が流れている内臓のプリアンプやアクティブタイプのPUなどに適しています。

歪み系のエフェクターは電池が良いという話も良く聞きますが、これは電圧がやや下がる事で
エフェクターの音質が変化し、歪みが荒くなる・やや高域が落ちるなどの変化をした音質を
好んでいるのではないでしょうか。
実際にファズなどは低音の感じやコンプ感が電圧で変化します。
その電圧の下がったサウンドキャラクターをいつでも鳴らせるように電圧コントロールが可能な
パワーサプライも今は各社から発売されています。

それに対しデジタル系のエフェクターでは動作に対して必要な電圧から低くなると音が出なくなってしまうので、一定の電圧をキープ出来るアルカリ電池やアダプターが向いているという事になります。
実際に電気の使用容量の多いエフェクターは電池は使えずアダプターのみでの使用という商品も出ています。
ライブ中のトラブルなどを考えるとアダプターやパワーサプライなどを使い安定した電源環境を維持する事が必須になってきます。

ここまで読んでいただいた方の中には「じゃあ充電式の電池はどうなの?」って思われる方もいるのでは。
容量が無くなったら充電して繰り返し使える電池は経済的で地球にも優しい製品と言えます。
でもこの電池は携帯電話の内臓バッテリーと同じ仕組みになっています。という事は・・・・・
使い始めは問題無く使えるのですが、使用と充電を繰り返しているとと徐々にフル充電から容量が減るスピードが速くなり使用時間が短くなってしまいます。
充電電池にはおおよその使用可能回数が決まっていますので、その点を意識してご使用下さい。

電気屋などで販売されているバッテリーチェッカーやテスターなどを使って使用前に電池の電圧を測って十分な電圧が残っているいる事を確認してからご使用いただくのが一番安全です。
テスターはシールドなどの通電確認などにも使えるので、一台あると便利ですよ!

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