FRACTAL AUDIO SYSTEMS Axe-Fx使い方徹底解説!-FX LOOP&FEEDBACK SEND・RETURN編-
いつもイシバシ楽器店をご利用いただきまして、誠にありがとうございます。
新宿店2Fアンプ・エフェクターフロア担当:久保です。
今回は、Axe-Fxに内蔵されているFX LOOPブロック、FEEDBACK SEND、RETURNについてご紹介してまいります。
それでは早速ではございますが、ご紹介してまいりましょう!
FXLブロック『FX LOOP』はアンプで言うセンドリターン端子の役割を持ちます。
お持ちの外部エフェクターを使用したり、中音と外音で信号を分けたい際に主に使用します。(中音はキャビネットシミュレーターを切り、外音はキャビネットシミュレーターオンでPA卓へ送る等)
詳細は以前ブログにまとめましたので、こちらのリンクからどうぞ!
しかしながら、もちろんそれだけではございません。
例えば、2本のギターの持ち替えや、2台のアンプの切り替え等にも対応が可能です。
■2本のギターの持ち替えの例
例として、下記のようなレイアウトでプリセットを組んでいるとしましょう。
このようなプリセットを組んでおり、通常ギターを持ち替えようとするとAxe-Fxの前にABボックスを挟んだり等、別の機材が必要になってきます。
しかしながら、FX LOOPブロックを挟んであげることにより、この問題を解消できるようになります。どこに入れるかお分かりになりますでしょうか。
正解は特にないのですが、同じ列上、INPUTのすぐ横に設置して頂ければINPUT1から入力した際と同じエフェクター、アンプブロックを使用が可能です。
例えば、下記の場所にFX LOOPを設置すると
ギター2の信号はFX LOOPから入りますので、FX LOOPの前に設置してあるWAH、COMP、DRIVEブロックはギター2にはかかりません。
ちなみに、ギター1は通常通りフロントパネルINPUT1から入力してあげますが、ギター2はバックパネル、INPUT2(RETURN)端子を使用します。(細かいことを言えば入力インピーダンスが異なる為、ホワイトノイズがやや乗ります、別途ノイズゲート等をかましてあげるのが良いでしょう)
FX LOOPブロックがオフになっている場合はINPUT1のギターの音が、FX LOOPがオンになった場合はギター1がキャンセルされ、ギター2の音がOUT1から出力されます。
FX LOOPブロックは初期設定ではCC#59で設定が可能です。
■2つのアンプの切り替えの例
それでは続いて、2つのアンプの切り替えの例です。
先程と同じようなプリセットを組んでいるとしたら、今度は最後に組み込んでみましょう。
このような形ですね。
これでFX LOOPブロックをオンにすればリアパネルOUTPUT2(SEND)端子から出力され、FX LOOPがオフの場合は通常通りリアパネルOUTPUT1から出力されます。(出力先がギターアンプであれば通常CABブロックはオフに、出力先がフルレンジスピーカーやモニタースピーカーであればCABブロックはオンに設定してください)
続いて、FEED BACK SEND、FEEDBACK RETURNブロックのご紹介に移ります。
こちらは名前の通りセンドリターンかと思いきや、少し使い方が違います。
例として、下記のようにレイアウトを組んでいるとします。
このような際に、更にエフェクトを足したくなった時は困りますよね。何かを削らなければならない、でもどれも削りたくない。
そういった時に使用できるのが、FEED BACK SEND、FEED BACK RETURNブロックです。
まずは列の一番最後にFEED BACK SENDブロックを配置します。
そして設置したいエフェクトブロックの数分だけ余裕を持たし、下段左側にFEED BACK RETURNブロックを設置します。
このようなレイアウトですね。
これで信号がSENDブロックからRETURNブロックへ移動しましたので、またOUTPUTへ向け、希望のエフェクトブロックを配置していけるようになりました。多くのエフェクターを使用する方は是非覚えておきたいですね。
先程ご紹介したFX LOOPブロック、FEEDBACK SENDブロック、RETURNブロックを合わせた使用方法をご紹介いたします。
皆さんはギターは何本使いますか?
1本だけお使いの方も、複数本お使いの方も、はたまたバンド内にギタリストが2人いて、2人でひとつのAxe-Fxを使いたい!という方でも今回は面白い内容です。
例えばAxe-Fxに2本ギターを繋いでおいて、ギターを持ち替えた際にスイッチひとつで入力、出力先を変えられたら便利だと思いませんか?
そんな事がAxe-Fx IIでは可能です。
まず通常使用する際のレイアウトが下記のような感じだったとします。
この際に、上述したFX LOOPブロック、FEEDBACK SENDブロック、RETURNブロックを設置するだけで、2本目のギター用のレイアウトを組み込むことが可能です。
まずは、下記のようにFX LOOPブロック、FEEDBACK SENDブロック、RETURNブロックを設置してみましょう。
この際の信号の流れとしては、リアパネルINPUT2(FX LOOPブロック)からギターの信号が入り、その信号はFEEDBACK SENDへ送られます。
前回の記事でご紹介したように、FEEDBACK SENDに入った信号はFEEDBACK RETURNへ送られます。
ギターの信号はFEEDBACK RETURNから再度FX LOOPへ送られ、リアパネルOUTPUT2から出力されます。
これだけですと、ギターの信号のみのレイアウトとなりますので、下記のようにレイアウトを組んでみましょう。
レイアウト上2段目、3段目のブロックはほとんど一緒、3段目にFX LOOPブロック、FEEDBACK SENDブロック、RETURNブロックが追加された形になりました。
この状態で、ギター1(フロントパネルINPUT1、リアパネルOUTPUT1)とギター2(リアパネルINPUT2、リアパネルOUTPUT2)の信号は同時に出力されます。
例えばの話、バンド内でギターが2人いればAxe-Fx上で2人分のプリセットを組み、同時に操作する事も可能になっているわけですね。
もちろん3段目のエフェクトブロックの並びは内部DSPが許す限り並べられますので、ギター1とギター2で全く異なるレイアウトを1つのプリセット上で組み込むことが可能になっております。
ギタリストが1人で、複数のギターをお使いになりたい場合はFX LOOPブロック、FEEDBACK SENDブロック、FEEDBACK RETURNブロックをオフにすれば下段のレイアウトは入力、出力共にされません。
ギターを持ち替えた際に、それらブロックをオンにするのを忘れずに。
いかがでしたでしょうか。
今回はルーティングを組む際に非常に便利なブロック、FX LOOPとFEEDBACK SEND、RETURNブロックのご紹介でした。
まだまだAxe-Fxには機能が沢山ございます、随時ご紹介してまいりますので、今後も是非お楽しみに!
今回も最後までご覧になって頂きまして、誠にありがとうございました。
次回もお楽しみに!