解説:Fender Postmodernシリーズ

イシバシ楽器渋谷店副店長のスターキー星でございます。

巷ではNAMM発表された新製品の話題で大変盛り上がっていますが…今回はフェンダーカスタムショップのポストモダン・シリーズ2015年モデルのご案内です。

国内代理店の変更により、流通が滞っていたため、このタイミングでようやくイシバシ楽器各店へ初入荷となりました。

みなさま聞きなれない型番だと思いますが、それもそのはず。こちらは2015年に発売された新シリーズなのです。Post Modernシリーズは、Custom ClassicシリーズやCustom Deluxeシリーズの系譜を継ぐモデルで、特定の年式のリイシューと言う既成概念を凌駕して、プレイスタイルの違いにとらわれない快適な演奏性能、幅広い表現力を実現したヴァーサタイルなラインナップです。

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Fender Custom Shop Postmodern Stratocaster and Telecaster

まず、ストラトキャスターとテレキャスターで共通のスペックから見てみましょう。

伝統的なニトロセルロースラッカー塗装がされたライトウエイト・アッシュボディで、(クォーターソウン(柾目))で木取りされたメイプルネックは、わずかに飴色がかったティンテッド・フィニッシュ。

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ローアクションなセットアップにも対応しやすいコンパウンド・ラジアスの指板(9.5″R-12″R)には、21のナロージャンボフレットが打たれております。ハイポジションでもストレスのない演奏が可能なヒールレスカットジョイントが採用されており、ラウンドラミネイト・ローズウッド指板もしくはメイプルワンピースのネックが選択可能です。

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ストラトキャスターに関して言うと、6点留めのヴィンテージスタイルトレモロと、スタッガードチューナー(ストリングリテイナーなし)が特徴。ハンドワウンドのFat ’60sピックアップはヴィンテージをベースにしながらも、わずかにオーバーワウンドされており、ワイドレンジでフレキシブルなアウトプットを実現しています。ミドルがRWRPですのでハーフトーン時のノイズも低減されており、またTone-Saverワイヤリングによってボリュームを絞った際の音質劣化も改善されました。比較的スリムな’60s oval Cシェイプにて仕上げられております。

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テレキャスターに関して言うと、2013年より導入が始まった新開発のCustom Shop RSD Bridgeを搭載しているのが見逃せないポイント。ブリッジの高さを抑えたスタイリッシュな設計ですので、演奏時に右手がブリッジに当たってしまうのが気になるプレイヤーの方にもおすすめですし、アングル付きのサドルにより、イントネーションも向上されております。ハンドワウンドのTwisted Teleピックアップを搭載しており、テレキャスターらしいパンチのあるホットなサウンドが楽しめます。音痩せを低減するGreasebucketトーンサーキットを使用。適度な厚みのあるMid ’60s oval Cシェイプにて仕上げられております。

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いずれもスペック的には所謂ヴィンテージ/モダン系の範疇ではあるのですが、それがフェンダーカスタムショップならではの絶妙なバランスで設計されており、非常に洗練されたモデルに仕上がっています。まさにPost Modernのネーミング通り、「モダン」の更に一歩先を行くような印象を受けます。今、イチオシのモデルです。

仕上げにエイジング加工を施さないNOSフィニッシュ、もしくは全体に軽微なレリックを施したジャーニーマンレリックがお選びいただけます。
イシバシ楽器各店のポストモダンシリーズ在庫状況はこちらのリンクからご確認くださいませ。

 

お問い合わせ:
イシバシ楽器渋谷店ギターフロア
03-3770-1484
shibuya@ishibashi.co.jp

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