極上テープエコーサウンド!Jim Dunlop「EP103M Echoplex Delay」をさっそく弾いてみました!

今年初頭の冬NAMM 2016でM300 ReverbM76 Studio Compressorなどと同時に発表され、国内での発売が待ち望まれていた「EP103M Echoplex Delay」。

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EP-101 Echoplex PreampXotic EP Boosterなどで取り上げられるように、プリアンプ部分の評価が非常に高いヴィンテージテープエコー・Echoplexの本職(?)であるところの「テープエコー」の部分に焦点を合わせた一台です。

コンパクトサイズのアナログディレイといえばロングセラーヒットとなった「M169 Carbon Copy」がありますが、テープエコーサウンドを現代的技術で以って追求したEchoplex Delayの仕上がりはどんなものか、試してみました!

 

スペック的な部分で見ていくとディレイタイムは65~750msとテープエコー風ディレイとしては必要十分な数値が出ていますが、筐体左側に搭載されたTAP入力にM199 Tap Tempoペダルスイッチを使用するとアナログ風サウンドを維持しながらもなんと4000ms(4秒間)ものロングディレイにも対応してくれます。

4000msの実用性はさておき(笑)、お気に入りのディレイサウンドをタップテンポによって様々な楽曲に併せ込んで使い回せる利便性は嬉しい限りですね。

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Echoplex Delayのもうひとつのポイントとしては、テープの状態によるディレイ音の変質具合をシミュレートする「AGE」コントロールが挙げられます。

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AGE機能はVolumeノブのワンプッシュで切り替わるので、少々乱暴ではありますがつま先で軽く押すようにすればノーマルとAGEの2つのディレイトーンを演奏中に切り替えて使うこともできそうです。

Volumeノブを2秒以上長押しするとAGEインジケーターのLEDが赤く点滅し、AGEの調整が可能となります。

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ノブが12時の位置を基準に時計回り方向(右方向)に回していくとピッチの揺れ幅が大きくなり高音域が削れていく劣化したテープサウンド、反時計回り(左方向)に回すとピッチは安定し高音域の張りもある新品のテープサウンドのテイストが加わります。

フラッター効果を掛けるか否かでテープエコーらしさは大きく変わるものですが、AGEをある程度明るめにセッティングしてもアナログ風の太く柔らかなディレイトーンは十分にお楽しみいただけると思います。

Sustain(一般的なディレイペダルで言うところのフィードバック)ツマミはかなりセッティングの幅が広く、ツマミの位置が3時を超えると強烈に発振します。

純アナログディレイペダル特有の不安定さこそないものの、中低域の充実した図太いフィードバック音が襲い掛かってくるような感覚はかなりスリリングな音作りが楽しめます。

消費電流240mAとデジタルエフェクターらしくなかなかに大喰いなので、小容量のパワーサプライの使用は避け、VoodooLAB Pedal Power2 PlusStrymon Ojaiのような大容量のパワーサプライを用意するか、付属のアダプターをEcho Plex Delayの為だけに使うのが良さそうです。

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アナログ風のディレイペダルというとBBDチップに拘ったスペック重視のモデルやブティック系の凝った筐体デザインを売りにしたものも多く見受けられますが、実用的でシンプルなコントロールとタップテンポによるフレキシビリティを備え、JimDunlopらしい質実剛健なデザインで仕上げられたEchoplex Delay。

ぜひEP-101 Echoplex Preampと組み合わせて、現代によみがえるEchoplexサウンドの真髄をお楽しみ頂ければと思います!

 

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