Gibsonアコースティック「今月の1本」 ~全国のレフティー待望、逆向きのハチドリ~
いつも『GuitarQuest』をご覧いただき、ありがとうございます。立川店サブマネージャーの藤本でございます。
今日は私個人の事情を多分にはさんだギターをご紹介したいと思います。
実は私、左利きでして、書くのも食べるのも投げるのも蹴るのも左です。
所謂サウスポーです。
というわけでギターも左で弾きます。
左利きの私が、どうしても皆様に、ご紹介したい熱い1本が入荷しました。
Gibsonアコースティック「今月の1本」はコチラ!!!!
Gibson / Hummingbird Lefty 2018 Vintage Cherry Sunburst
全国のレフティーの皆様、ついに入荷しましたよー!!
ハチドリが逆向きですよーー!!
もう興奮です。これはテンションあがります。
もはや多くを語る必要もない、ギブソンを代表するモデルの1つであるハミングバードです。
1960年、ギブソン初のスクウェアショルダー・ボディーとしてリリースされました。
当時は歌の伴奏やシンガー向けに作られ、そのボーカルに馴染みやすいソフトで優しい音色が通称ハニー・トーンと呼ばれ、高く評価されました。
以来、多くのギタリストやシンガーに愛用され続け、ギブソンを代表するモデルとして認知されています。
早速ですが細かいスペックを見ていきましょう!
Specifications
まずはボディマテリアルを。
もちろんTopはシトカ・スプルース、Side/Backはマホガニーです。
注目すべきはカラーリング。
2017年レギュラーモデルのHummingbirdやここ数年のマンスリーリミテッドとしてリリースされたHummingbird Leftyは、バーストの赤みが抜けた風合いのHeritage Cherry Sunburstカラーでしたが、今回は赤みを強く残したVintage Cherry Sunburstカラーでフィニッシュ。
好みが分かれるかと思いますが、1970年代のヴィンテージ個体でこうした赤みの強いバーストが多く見られるため、「これぞハミングバードだ」と思う方も少なくないかと思います。
そしてボディSide/Backもチェリーカラーというのが見逃せませんね。個人的にはこのカラーリングがベストマッチかと思います。
続いて、ヘッドロゴ、インレイ、ペグなどはレギュラーモデル同様です。
Mother of PearlのGibsonロゴ、クラウン・インレイ、そして指板上にはダブル・パラレログラム・インレイ。
この指板インレイをよくご覧になってください。ちゃんと逆向きです。小さなことかも知れませんが、左利きにとってこうした細かい部分も嬉しいものです。
ペグは安定したチューニング制度を誇るGrover製ロトマチック・ペグです。
Hummingbirdというモデル名のとおり、ハチドリが描かれたポインテッド・ピックガードが特徴です。描かれているハチドリや花も逆向いてます。嬉しいです。しっかりと手作業でペイントされています。
指板・ブリッジ上に塗布されるオイルは、木材への浸透性が高く、経年のなかでも木材のもつ自然な音響特性を保つために一役買っています。
もちろんピックアップもマウントされています。2016年のアップグレード以降のレギュラーモデルと同様にL.R.BaggsのElement VTCを搭載しています。
所謂アクティヴ・ピエゾタイプのピックアップですので、ハウリングに強く、ややコンプレッションの効いたサウンドで、バンドアンサンブルの中でもしっかりと音が抜けてくれます。サウンドホール脇に取り付けられたVolume/Toneコントロールもライヴパフォーマンス時に強い味方となってくれるでしょう。
生鳴りはもちろんですが、ラインアウトしても極上の「ハニー・トーン」を楽しめます。
2018年、Gibsonの挑戦
さて、やや興奮気味でご紹介させていただいたHummingbird Leftyはいかがでしたでしょうか。
実は今回このモデルをご紹介するにあたり、もう1つ大事なことをお伝えしなくてはなりません。
2018年のGibsonはすごいんです。
だって、左利きのラインナップが多いんですもの。
ここ数年はマンスリー・リミテッドという生産本数が限られた限定モデルとして一部のモデルのみリリースされましたが、2018年からはなんと、レギュラーモデルほとんどのレフティー仕様をラインナップしております!!
涙が出そうです。
欲しくても変えなかったJ-45、憧れのSJ-200、拘りのスモールボディー・・・どれもレフティーあります。
夢のような話です。
ただ、もちろん生産本数は多くなく、常にストックがあるかは何とも言えません。それでも通年で生産予定とのことなので、私ワクワクドキドキしております!!今後の入荷が非常に楽しみです!!
もっと色んなGibsonアコースティックを弾いてみたい。いや、全国のレフティーの皆様にご紹介したいです。
通年で多くのモデルのレフティーを生産する、というのは本当にすごいことだと思います。
もちろん生産技術がなくてはならないし、多数のモデルを同時進行で生産しているなかで左利きを少量生産するための生産効率も良くなくてはなりません。
そもそもオーダー量がどの程度になるのか、そのオーダーによって生産ラインにどの程度影響が出るのか・・・未知の領域なのではないでしょうか。
それに挑戦するGibsonにはアッパレです。
2018年のGibsonアコースティックもご期待ください。