エレアコはHarvest Guitarsにお任せ
御茶ノ水本店Harvest Guitars店長の白井です。
久しぶりにGuitarQuestに戻って参りました。
早いものでHarvest Guitarsがオープンしてから1年8ヶ月の歳月が過ぎました。当初はマーティン、ギブソンの王道のアコースティック・ギター・ブランドを中心にスタートした当店ですが、エレアコのラインナップも総数120本以上と充実しております。
そんな折、仕事の傍ら演奏活動に励んでいる私は、去る11月にライブ活動歴35年を迎えました。
最初のバンドでは、私にとって最初のエレアコであり、当時買ったばかりだったオベーションのエレアコ、グレン・キャンベル・モデルを使用しました。ちなみに、オベーションを買うきっかけはニッティ・グリティ・ダート・バンド(NGDB)のジェフ・ハンナです。’Cosmic Cowboy(Part1)’のイントロで聴こえてくるオベーションのサウンドにKOされたのです。という訳でエレアコ演奏歴も35年。
↑↑↑↑↑筆者がオベーションを買うきっかけとなったNGDBのライブ・アルバム”Stars&Stripes Forever”
そんなライブ経験も踏まえた上で、アコースティック・ギタリストのライブ活動を支えてくれるエレアコを紹介いたしましょう。
<エレアコとは?>
エレアコはエレクトリック・アコースティック・ギターの略です。アコースティック・ギターにピックアップ、プリアンプを装備し、PAミキサー、アンプなどに直接プラグインできるギターを差します。ちなみにエレクトリック・アコースティック・ギターは和製英語で、欧米ではAcoustic Electric Guitarと呼んでいます。
<エレアコの魅力>
①ステージにおいて、立ち位置がマイクの前に限定されません。そのため、ステージ上でアクティブに動き廻ることができます。
②現在のエレアコのほとんどは、アコースティック・ギターをマイクで集音したときに問題となりがちな、ステージでのバンド・アンサンブルの中での音の埋没や、フィード・バック(ハウリング)の発生を抑えることができます。
③手元で音量、音色がコントロールできるため、PAオペレーターが不在の演奏会場でも、サウンド・メイキングが容易におこなえます。
↑コール・クラークのプリアンプ部。手元で音量、音色、3ウェイ・ピックアップのバランス調整がおこなえます。
④エレキ・ギターのようにエフェクターを駆使することができるため、演奏表現の幅が広がります。
⑤自宅録音の際にも、面倒なマイキングが不要で、外部の騒音に悩ませられることなくスムーズに演奏や録音作業が進められます。
<エレアコ・ヒストリー>
↑タカミネ製品をいち早く使用したイーグルスの故グレン・フライ。タカミネWEBサイトより
楽器に直接装着して電気的に音を増幅するピックアップが普及する前は、生の楽器はボーカル同様マイクで集音するのが当たり前でした。
1950年代になると、ギブソンからCF-100Eやビートルズで有名なJ-160E、マーティンからはD-28Eやカート・コバーンが使用したマーティンD-18Eなど、エレキ・ギターに使用するマグネティック・ピックアップを搭載したギターが登場します。エレアコの始祖的な存在ですが、それらの音色はエレキ的で、またエレキ・ギター・アンプに接続する設計のためフィード・バック(ハウリング)が起こりやすく、広まるまでには至りませんでした。
そうこうするうちに、アメリカの西海岸音楽シーンを中心としてフォークとロックが融合するムーブメントが沸き起こります。それまでフォークはアコースティック、ロックはエレキと棲み分けがなされていましたが、その垣根がなくなったのです。
1969年に登場したクロスビー、スティルス、ナッシュ&ヤング(CSNY)は象徴的な存在でした。彼らがエレキ・ギター、エレキ・ベース、ドラム、オルガンなどの楽器とアコースティック・ギターを合せてアンサンブルを構成する大きな流れを作ります。
1970年代に入ると、アメリカ、イーグルスなどCSNYに影響を受けたバンドが新たに登場し、また同時期注目されたジェイムス・テイラーらのシンガー・ソングライター達もその流行に歩調を合わせるようになりました。
そして、CSNY、ジェイムス・テイラーは日本の音楽シーンにも大きな影響を与えることになります。しかしながら、当時はまだ生楽器の集音をマイクに委ねていたため、ステージではアコースティック・ギターがエレキ・ギターやドラムに埋もれてしまいがちで、レコードと全く同じ演奏表現は不可能でした。
そんな頃、頭角を現したのがオベーションです。オベーション製品はリラコードと呼ばれる樹脂をサイド&バックに採用。その丸みを帯びた形状には視覚的なインパクトもありました。オベーションが採用した、ピエゾに代表される圧電式のピックアップをサドルの下に敷く方式は、バンド・アンサンブルの中で音が埋もれにくく、またフィード・バックに強いことから、以降のエレアコの標準的なスタイルとなります。ちなみにオベーションはアコースティック・ギターとしての音の分離も良く、レッキング・クルーのメンバーとして知られるスタジオ・ミュージシャンで、カントリー・シンガーとしても活躍したグレン・キャンベルを筆頭に、マイクで集音するミュージシャンも少なくありません。生でもよし、プラグインしてもよしという優れものとして評価されました。
1970年代半ばになると、ポール・サイモン、ポール・マッカートニー&ウィングスら多くの人気アーティストが使用するようになり、一挙に知名度が高まりました。
追って登場した同社のアダマスはボディのトップ材にも樹脂を用いるという斬新な設計で話題となりました。当時アコースティック・ギターの最高峰とされたマーティンD-45を凌ぐ価格設定でしたが、日本では南こうせつ、松山千春、中島みゆき、尾崎豊らが使用し、D-45とともにスターの持つギターとして羨望の眼差しで見られたものです。
↑後述のデイヴ・メイソンの”Live At Perkins Palace”のレーザー・ディスク版の裏ジャケットより。中央がデイヴ、右がジム・クリーガー。二人ともオベーションを弾いていますが、後ろにはタカミネも控えています。
↑こちらも後述のポール・マッカートニー・アンド・ウィングスのDVD、”Rockshow”のブックレットより。ポールもオベーションを使用。
アダマスは別格ですが、当時の標準的なオベーション製品も高価でアマチュアが容易に買えるものではありませんでした。
ところが、70年代末に日本のタカミネが、リーズナブル・プライスの製品を発売しエレアコの普及に拍車をかけました。やはりアンダーサドル・タイプのピックアップを採用しています。
当時の日本と言えば、ファッション、スポーツ、車、音楽など多岐の分野にまたがった西海岸ブームの真っ只中でした。タカミネはイーグルス、ライ・クーダー、ジャクソン・ブラウンといった当時のアメリカ西海岸の音楽シーンの代表的なアーティストが使用し、西海岸ブームの中で逆輸入のような形で注目されました。
そして、大瀧詠一、長渕剛といった日本のアーティストも使い始め、幅広い人気を獲得するようになります。
↑ヤング・ギター1979年12月号に、同年9月に来日したイーグルスの機材特集が組まれました。ヴィンテージのエレキ・ギターに交じってタカミネの12弦ギターが紹介されています。
その後、多くのブランドがエレアコ製品を発売しますが、オベーションとタカミネがエレアコの市場を開拓したと言っても過言ではないでしょう。
フォーク、カントリーはもちろん、フュージョン、メタル系のアーティストもそれらを使う時代が到来しました。特にオベーションは独特のボディ構造から、それでしか出せないサウンドを持っており、フュージョン・ギタリストのアル・ディメオラのようにオベーションを使うことでプレイ・スタイルを印象付けたギタリストも少なくありません。
ちなみに、近年オベーションは本国アメリカでの生産の中止、再開を繰り返していました。安定供給されていたのはエコノミーなアジア製品が中心でしたが、今年またアメリカ製のモデルの復活がアナウンスされました。今後の展開に注目していきたいと思います。
↑今年復活した製品の中から、LX Custom Elite C1868LX-BCB。
さて、エレアコはステージにおけるバンド・アンサンブル中で、アコースティック・ギターの使い勝手の改善を目指して誕生したいきさつがありましたが、普及に伴い弾き語りやソロ演奏においても使用される機会が増えていきました。そうなると、音にコンプレッション感があり、エッジがはっきりした音色を持つアンダーサドル・ピックアップの特性が裏目に出る事例が発生しはじめました。
今ではエレアコ用のプロセッサー、エフェクターを使用して、そういったアンダーサドル・ピックアップの持つ癖を取り除くという選択肢もありますが、エレアコ自体にナチュラルなサウンドを求める声が高まります。そういった声に応えるべく、アンダーサドル・ピックアップにコンタクト・ピックアップもしくはコンデンサー・マイクを併用することでナチュラルなサウンドを得られるようにしたエレアコが登場しますが、当初はアコースティック・ギターをマイクで集音したときと同様にフィード・バックが問題となり、一進一退の状況でした。
ところが、エレキ・ギター並に小型化したボディを持つゴダン、ピエゾ・ピックアップをサドルの側面から当てるES2という新しいピックアップ・システムの開発に成功したテイラー、低音域をピエゾ、中音域をコンタクト・ピックアップ、高音域をコンデンサー・マイクと分けて集音する3ウェイ・ピックアップ・システムを搭載したコール・クラークなどが登場し、エレアコであっても、マイクで集音したようなナチュラルな音色を求めることが容易になったのです。
↑テイラーを演奏するアメリカのジェリー・ベックレー(左)とデューイ・バネル(右)。 テイラーWEBサイトより
↑ブルースに新風を吹かせたロイド・スピーゲルとコール・クラーク。弊社コール・クラークWEBサイトより
<Harvest Guitarsオススメのエレアコ・ブランド>
それではHarvest Guitarsが自信をもってご提案するエレアコ・ブランドをご紹介いたしましょう。
- Cole Clark
まずはこちら、コール・クラーク。オーストラリアから上陸したイチオシのブランドです。
上述の通り、3ウェイ・ピックアップ・システムをフィーチャー。アコースティック・ギターをマイクで集音したようなナチュラルなサウンドのクオリティはトップ・クラス。また、エコロジーの観点からオーストラリア産の木材を主に使用し、薄いラッカーのサテン仕上げが相まってオーガニックな雰囲気も漂わせます。
コンデンサー・マイクを内蔵しているにも関わらずフィード・バックにも強く、またコンタクト・ピックアップは温かみのあるウッディなレゾナンスを捉えるのみならず、ボディからヘッドに至るまでギターの全所をヒットしたサウンドをもしっかりとアンプリファイズしてくれます。
ボディ・スラム奏法を駆使するギタリストにもお勧めです。裏面を削り出しとしたトップやスルー・ネック構造もコール・クラークならではの特徴です。
弾き語り、バンド、ソロ・インストゥルメンタル全てに向く、注目のエレアコです。お試しいただければ、その素晴らしさが理解いただけるはずです。
- Taylor
アメリカで一番人気のブランドがテイラーです。元々アコースティック・ギター・メーカーとしてスタートしており、生でも十分良くなります。
今日の音楽情勢を捉えた、抜けの良い明るい音色が信条で、演奏者のみならず、スタジオや演奏会場のスタッフからの評判もすこぶる良好です。上述のES2ピックアップとなってから、ライン出力したサウンドがよりナチュラルになっています。
演奏性が抜群で、テイラーを買ってFコードが押さえられず挫折するということはまずありえないでしょう。
昨年より300シリーズ以上の機種に採用されたVクラス・ブレーシングは、驚異的なサスティンとピッチの正確さを実現しギタリストの創造力をかきたててくれます。
ボルト・オン・ネック構造を採用し、ネックの角度調整も自在にできる構造です。
リーズナブル・プライスのメキシコ製の商品ラインナップも充実しており、入門者からベテランのプロまで納得いただけるはずです。
- Takamine
Takamine TDP561C BL
タカミネはエレアコ製品に40年の歴史を持つ日本の老舗ブランドです。
パラスティックと呼ばれる独自の設計のアンダー・サドル・タイプのピックアップを採用。フィード・バックに強く、ロックのアンサンブルの中でも音色を際立たせることが可能です。それまで、アコースティック・ギター演奏者がステージで感じていたストレスから解放させました。
演奏会場を選ばず、自己責任で音作りをしなければいけないような環境でも安心です。
タカミネとはアコースティック・ギター時代からの付き合いがあるイーグルスのグレン・フライのシグネチャー・モデル、昨年発表されたシンライン・シリーズ、エレガット、さらに独自にオーダーしたコンタクト・ピックアップを増設したモデルなど各種取り揃えております。コンタクト・ピックアップを増設したモデルはボディ・スラム奏法にも最適です。
- Godin
カナダのメーカー、ゴダンのエレアコは、ソリッド・ボディのエレキ・ギターと見紛う薄くコンパクトなボディが特徴です。
共鳴胴が小さいためフィード・バックが起こりづらく、取り回しの良さからより動きのあるステージ・パフォーマンスも可能にしました。
エレガット・モデル、ローランドのギター・シンセサイザーのコントローラーを内蔵したモデルも定評があります。
- YAMAHA
日本を代表する楽器メーカー、ヤマハからも優秀なエレアコが発売されています。
Harvest Guitarsでは日本製のヤマハ製品をメインとしたラインナップとしているため、商品の選択肢は限られますが、豊かな生鳴りも楽しめるLシリーズ、往年のヤマハのフォーク・ギターを思わせるデザインを持ち、歌に寄り添うシンガー・ソングライター向けのサウンドが信条のFG/FS Red Labelシリーズを取り揃えております。
- Martin
マーティンは今日のアコースティック・ギターのスタンダードを築き、本国アメリカのみならず世界の音楽シーンを牽引してきました。マーティンは、ピックアップ、プリアンプの老舗、フィッシュマンと提携しており、ここ数年急速にエレアコ製品のラインナップが充実してきています。
今年発売となった新しいロード・シリーズ製品には漏れなくピックアップが搭載されました。
- Gibson
Gibson Songwriter Rosewood Burst
アコースティック・ギターの分野で長年のマーティンのライバル、ギブソン。
ギブソンも、近年ではJ-45、ハミングバード、SJ-200といった人気モデルのスタンダード・バージョンには、フィッシュマンと人気を二分するL.R.バッグスのピックアップが標準搭載されるようになりました。また、ギブソン=リズム・ワークのイメージがありますが、ソングライターのようにオールマイティに使えるエレアコ・モデルも発売されています。
上述のブランドの製品は全てHarvest Guitarsでお試しいただけます。
試奏用にPAも用意しておりますので、ライブ・ハウスでのサウンドをシミュレートいただくことも可能です。
]さらに、プリアンプ&エフェクターも充実しております。是非ご来店くださいませ。
Harvest Guitarsの最新のエレアコ在庫品はこちらからご覧いただけます。
未掲載商品もございますので、お探しの商品がございましたら、遠慮なくお問い合わせくださいませ。
なお、復活したアメリカ製オベーション製品も今後取り扱いたいと思っております。しばらくお待ちくださいませ。
↑Harvest Guitarsの2階はエレアコ・コーナーとなっております。
<見て、聴いて楽しむエレアコ>
最後にエレアコをフィーチャーした音源、映像を紹介いたしましょう。エレアコは「ライブで使ってこそ」という性格のため、ライブ盤が中心となりますが、ライ・クーダー、デイヴィッド・リンドレーのようにスタジオで上手にエレアコを使いこなしたギタリストもいます。ほとんどが西海岸系ですが、アメリカ西海岸はアコースティック・ギターとエレクトリック・ギターを同じ土俵に乗せた本拠地だけあって、エレアコが威力を発揮している作品が多いのです。今回ご紹介するCD、DVDはエレアコの資料としてだけでなく、純粋に楽しめる作品ばかりです。参考にしていただければ幸いです。
- Bop Till You Drop/Ry Cooder(CD)
タカミネのエレアコが発売になった1979年の作品です。ライ・クーダーはこのアルバムの中で早速タカミネを使用。当時パイオニアのカー・ステレオ、ロンサム・カーボーイのCMソングにもなった’Go Home, Girl’などでその音色を聴くことができます。ライン録りしていますが、硬質と思われがちなアンダーサドル・ピックアップのサウンドも、ライの手にかかればこんなに緩やかに心地よく響きます。
- Hold Out/Jackson Browne(CD)
ジャクソン・ブラウン自身もタカミネ・ユーザーとして知られていますが、1980年発売のこのアルバムでは当時のバックアップ・ギタリストのデイヴィッド・リンドレーもタカミネを弾いています。’Call It Alone’のメロウなエレアコ・サウンドはタカミネによるものです。空間系エフェクトが効果的です。このアルバム発売後の来日公演では、デイヴィッドがタカミネのニューヨーカー・タイプを弾いていました。
- Live At Perkins Palace/Dave Mason(DVD)
イギリス人でありながら、レイド・バックしたアメリカン・サウンドに向かったデイヴ・メイソンと、彼のバック・ギタリスト、ジム・クリーガーによるライブ・ビデオです。オベーション、タカミネのエレアコを全面にフィーチャー。1981年発売。普段はエレキをメインに弾くロック・ミュージシャンによる、今で言う「アンプラグド」的なライブで、これぞエレアコと言えるサウンドです。当時からのファンの中には、この作品をレーザー・ディスクでご覧になられた方も多いでしょう。
- Farewell Tour/Doobie Brothers(CD)
ドゥービー・ブラザーズは1970年代にイーグルスと人気を二分した西海岸のバンドです。後に再結成されますが、このアルバムは1983年に発売された解散時のツアーのライブ盤です。R&Bテイストのダイナミックなロック・サウンドに定評がありますが、アコースティック・サウンドも大きく取り入れています。しかもツイン(もしくはトリプル)・ギター、キーボード、ベース、ツイン・ドラム(+パーカッション)と大所帯のバンドなので、まさにエレアコの恩恵に預かっていると言えるでしょう。’Slack Key Doquel Rag’、’Steamer Lane Breakdown’、’South City Midnight Lady’、’BlackWater’といったフォーク、カントリー・ロック調のナンバーで、パット・シモンズ、ジョン・マクフィーによるオベーションのサウンドを聴くことができます。
- In Concert/America(CD)
アメリカもまたCSNYに触発されたバンドです。当初はマーティン、ギルド、ヤマハなどのアコースティック・ギターとオベーションのエレアコを、楽曲やアンサンブルのシチューエーションによって使い分けていました。後年になると、少なくともステージにおいてはエレアコがメインとなります。この1985年発売のライブ盤では、メンバーのジェリー・ベックレー、デューイ・バネルともにエレアコはオベーションを使用。ちなみに上述の通り、近年の彼らはテイラーを使用していおり、テイラーからシグネチャー・モデルが発売されたこともあります。
- Hell Freezes Over/Eagles(CD、DVD)
1979年の二度目の来日公演時に早くもタカミネを持参していたイーグルスの再結成時の作品です。1994年発売。4曲以外はMTVでのライブ演奏曲を収録。彼らは1970年代にCSNY直系のアコースティックとエレクトリックの融合サウンドを、さらにコマーシャルなものにしました。初期のカントリー・ロック・ナンバーからドライブの利いたロック・ナンバーまで代表曲を聴かせてくれます。アコースティック・ナンバーでタカミネが登場します。イーグルスのような音楽性、編成のバンドではエレアコが威力を発揮します。
- Sittin’ In Again/Loggins&Messina(DVD)
ロギンス&メッシーナもまた1970年代の西海岸サウンドを代表するグループで、当時流行りのシンガー・ソングライター、カントリー・ロックの系譜にありながら、フュージョン的要素も持ち合わせ、ソフィストケイトされたサウンドを聴かせてくれます。かつてはアコースティック・ナンバーではマーティンやオベーションを使用していた彼らですが、この2008年のリユニオンではケニー・ロギンスもジム・メッシーナもテイラーを使用。時代的にピックアップ・システムは一世代前のES1と思われますが、大変心地良いサウンドです。
- Rockshow/Paul McCartney And Wings(DVD)
ポール・マッカートニー・アンド・ウィングスの1976年のアメリカ・ツアーの模様を収録したDVDで、2013年に発売されました。映像の一部は当時日本のテレビでも放映されました。私も見ていましたが、’I’ve Just Seen Face’、 ’Blackbird’、’Yesterday’といったビートルズのアコースティック・ナンバーでオベーションを使うシーンは印象的でした。この映像でオベーションを知ったファンは多いでしょう。
- Jack Johnson(オフィシャル・サイト動画)
今や上述の往年のアーティスト達の動画もYouTubeで見ることができる時代ですが、新しい世代のアーティストは動画の配信により積極的です。コンテンポラリー・サーフ・ミュージックの雄、ジャック・ジョンソンはもはやベテランの域に入っていますが、世代を超えたファンを獲得しています。オフィシャル・サイトに行くと動画のリンクがあります。早い時期からコール・クラークを使用したジャックです。コール・クラークを演奏する動画も紹介されています。オフィシャル・サイトにアクセスください。
- Daniel Champagne(オフィシャル・サイト動画)
ダニエル・シャンパーニュはオーストラリア出身のシンガー・ソングライター。ギタリストとして卓越した演奏技術を持つ注目のアーティストです。彼もコール・クラークを愛用しており、2016年の楽器フェアにおける弊社のブースでデモンストレーションをおこなっていただきました。ボディ・スラムを駆使したパフォーマンスで、コール・クラークの3ウェイ・ピックアップ・システムの威力を余すところなく発揮させています。エレアコの進化が、演奏者を新しい可能性に導いているとも言えそうです。やはりオフィシャル・サイトで動画を見ることができます。
御茶ノ水本店 HARVEST GUITARS
店舗ホームページ https://www.ishibashi.co.jp/store/ochanomizu-harvestguitars.html
営業時間 11:00~20:00
●JR御茶ノ水駅より徒歩3分
●東京メトロ丸の内線 御茶ノ水駅、千代田線 新御茶ノ水駅徒歩4分