【30周年記念】Sadowsky TYO MM4徹底解説!!【弾いてみた】
いつもご利用いただきありがとうございます。
名古屋栄店ベース担当のタク・オカモトでございます。
前月の記事のころは桜が満開だったりと春模様を感じられていましたが、すっかり暖かくなってきて薄着でも全然外出できるような季節になって参りました。
今回は先日Sadowsky TYOから発売されました、MM4をピックアップしていきます!!
このモデルの説明に入る前に、Sadowskyって?というところから解説していきましょう。
Sadowsky Guitarsとは、
Roger Sadowskyによって1979年よりニューヨークはクイーンズにて展開されるギター・ベースブランド。
リペア・モディファイを中心としており、マーカス・ミラー、ウィル・リーなどの著名ミュージシャンとの関係でも有名。
楽器製造に関しては組み込み・セットアップに重きを置いており、木材加工や塗装工程は他社に委託しているというのが特徴的です。
Sadowsky Metroline & TYOとは、
NYCの工房での勤務経験のあるチーフルシエ菊池嘉幸氏が監修し日本にて製作されるライン。
日本にてSadowskyブランドが製作できるのはこの方がいるからといって相違ないでしょう。
NYCと同等のパーツを使用しながらもスペックを限定することでコストを下げ、手に取りやすい価格を実現した世界標準モデルMetrolineは、木材加工や塗装工程は他社と協力して行っているのはNYCと同様。ボディーチェンバーの有無がNYCとの一番の違いとなります。(NYCはチェンバー有)
TYOはそのカスタムオーダーラインに当たり、プレイヤー一人ひとりのニーズに合わせて製作されます。
つまり今回のSadowsky日本上陸30周年記念モデルMM4はTYO製ですので、チーフルシエ菊池嘉幸氏監修のもと、
日本製Sadowskyカスタムオーダーラインにて製作される限定生産モデルということになります。
Sadowsky TYO Limited MM4 Vintage Tint Natural
さて、お待たせいたしました。それではご紹介・・・と参りたいのですが、このルックスを見ていただければ多くを説明する必要はないでしょう。
Sadowskyがモディファイした77年製のFender Jazz Bassをアイコンとした彼の演奏は当時のベースシーンに大きな衝撃を与え、今なお世界中に影響を与え続けています。
今回はSadowsky MetrolineシリーズのMV4(Ash Body&Maple指板モデル)との比較や動画を交えてご説明いたします。
【主なスペック】
Body : Ash
Body Color : Black, Vintage Tint Natural
Neck : Maple on Maple w / Pearl Inlay and White Binding
# of Fret : 20
Nut : Micarta
Bridge : OMEGA Bridge
Tuner : Sadowsky 4string
String Retainer : Quick Release
Hardware : Chrome
Pickguard : Black 3ply
VTPlate : Non
Pickups : Sadowsky 4String Humcancelling
PU Location : 70’s Location
Preamp : Sadowsky Bass Preamp
Control : Vol, Vol, Treble, Bass, Preamp Switch
Knobs : Metal Dome (Low) / J Style Knob
特徴的なポイントは太字にしてみました。
まずはピックガードについて。
ルックスを印象付けるピックガード&コントロール
Fenderの73年以降カスタムカラーとして用意されたナチュラルカラーのボディーに、75年途中から採用されたBlack3プライのピックガードという仕様を元に、コントロールプレートからバッテリーボックスまでピックガードを追加したルックス。(ちなみに本人のものは4プライ部と3プライ部が混在しています。)
コントロール部、バッテリーボックス部が分割されており、スムーズな電池交換が可能に。MV4はボディーバックにザグリがありますが、MM4はしっかりと本家の仕様を受け継いでいます。
ネックジョイントは3点止めがオリジナルですが、プレートなしの4点になっているのがSadowsky流です。
このように比べると左:Vintage Tint Natural(年月が経って飴色がかったもの)と右:Naturalの色味の違いも分かりやすいですね。
70’s PU Location
Fender Jazz Bassは69年後半にテンプレートの変更から、約1cmほどブリッジ側にリアピックアップが近づきます。
これによってそれまで約3.6インチあったピックアップ間隔が4インチに広がり、70年代サウンドを作る決め手となっています。
今回のMM4はもちろん70’s Location。
MV4はバンドアンサンブル内での他の楽器との合わせやすさを重視し、60’s Locationとなっています。
Omega Bass Bridge
彼のアイコンベースには現在では入手が困難となったBADASS BASS IIブリッジが搭載されていることでも知られています。重量があり、弦の進入角度がなだらかに設定されたBADASS BASS IIブリッジは太く、サスティンのあるサウンドを生み出します。そのサウンドの素晴らしさは現在でも複数のブランドがコピーし販売しているところからも明らかと言えるでしょう。
MM4にはその精巧なコピーモデルであるOMEGA BASS BRIDGEを搭載。
ルックスはもちろんほぼ同重量に再現された本製品は本家同様、溝切が行われていない状態で出荷されます。
MM4では20mmピッチに設定・セッティングを行っています。
ヘッド厚
また、Sadowskyベースはヘッドの厚みをFenderよりも厚くとることで、サステインを伸ばす効果やデッドポイントの解決などの効果を狙っています。
左:MM4 約17.5mm 右:Fender American Vintage 75 Jazz Bass約12.5mm
サウンド♪
いかがでしょうか、それではそろそろ気になるサウンドをチェックしていきたいと思います。簡単な動画ではございますが、当店スタッフに演奏してもらいました。
なんちゃって御大風
【名古屋栄】Sadowsky MM4を弾いてみた!
サドウスキー日本上陸30周年記念モデルをなんちゃって御大風に弾いてみました!
ご覧くださいませー♪♪ pic.twitter.com/uyPK2eW1YQ— 低音者@イシバシ楽器 (@teionmono1484) 2017年4月30日
なんちゃって御大風Part2
【名古屋栄】Sadowsky MM4弾いてみた Part2!!
先ほどのなんちゃって御大風に加え、こちらはフィンガースタイル。
低めの弦高セッティングでバズの混じったサウンドがかっこいいですねー。
是非ご覧くださいー♪♪ pic.twitter.com/ocKLayt8HE— 低音者@イシバシ楽器 (@teionmono1484) 2017年4月30日
いかがだったでしょうか‼
MM4が彼のアイコンベースをもとにしながらも、Sadowskyらしさを盛り込んだベースだということはお分かりいただけたのではないでしょうか。
また、MV4よりも大きなフルシェイプボディーや70’s PU Locationなど、トラッドな仕様を好まれる方にもお勧めできる一本となっております。
本製品は石橋楽器各店に入荷しておりますので、ご来店、お試しいただければ幸いです。
今回の動画で使用した個体の商品ページはこちらから。
イシバシ楽器各店のMM4在庫状況はこちらから。
それでは、また次回お会いしましょう!!