世界的トップブランドMartinのカスタムショップモデルに迫る! vol.2
いつも『GuitarQuest』をご覧いただき、ありがとうございます。アコースティックギター担当の藤本です。
前回はアコースティックギターのトップブランドMartinのカスタムショップモデルをご紹介させていただきました。多くの方にご覧いただけたようでうれしい限りです。
さて、今回はというと・・・・・
懲りずにMartinカスタムショップモデルをご紹介させていただきます!
ネタが無くなったわけではございません。ご紹介したいモデルがたくさんあるんです。
Martinカスタムショップについて
改めてMartinカスタムショップについて少しだけお話させていただきます。
Martinギターは、現在アメリカ・ペンシルバニア州ナザレスとメキシコ北部のナヴァホアの2つの工場で生産されています。ナザレス工場では皆さんご存知のD-45やD-28などのレギュラーモデルや、Martinファンからも高い評価を得ているAuthenticシリーズなど、メキシコ工場ではBackpackerなどのミニギターや新しくラインナップに加わったRoadシリーズなどが生産されています。
そして、Martinカスタムショップはナザレス工場内の一角に存在し、20名ほどの精鋭スタッフチームによって先述したAuthenticシリーズ含めショップオーダーモデルやワンオフモデルなどが製作されています。
圧倒的存在感を放つプレミアムな1本
というわけで、今回私がご紹介しますのは、6月に当社スタッフがナザレス工場へ赴き、現地で買い付けをいたしましたプレミアムな1本!
Martin マーチン / Custom Shop 000-41 -Adirondack Spruce / Wild Grain East Indian Rosewood-
かのEric Clapton御大のモデルでも知られる000(トリプル・オー)シェイプ、14フレットジョイントです。
まずはボディーマテリアルからご紹介。
ボディートップはアディロンダック・スプルース。一般的にアディロンダック・スプルースは所謂プリウォー期に使われていたスプルースとして知られていますね。
レギュラーモデルD-28などに使われているシトカ・スプルースとはどう違うのか・・・。
アディロンダック・スプルースはシトカ・スプルースと比べて、さらに標高が高く寒い地域に分布していますので、剛性が高く軽いのが特徴です。響きは非常にクリア、かつパワフル。そして、鳴らせば鳴らすほど、どんどんキラキラした倍音成分が増していき、「澄んでいるのにパワフル」な鳴りに変化していきます。
ボディーサイド/バックには前回ご紹介した
Martin マーチン / Custom Shop D-28 Large Sound Hole -Premium Sitka VTS / Wild Grain East Indian Rosewood-
と同様に、うねる杢目が印象的なインディアン・ローズウッドを採用しています。
「ローズウッドは柾目」という方もいらっしゃるかとは思いますが、こういったマテリアルの組み合わせを楽しめるのもカスタムショップモデルの醍醐味です。Martinでこうした杢のローズウッドを使うことは、実にユニークで挑戦的に感じます。
続いて、デザインについて細かく見ていきましょう。やっぱりMartinギターはついついインレイとかロゴとか気になっちゃいますよね。
どこを見ても「これぞMartin」という顔つきをしていると思います。やっぱりこうでなくちゃ!と思います。トップのスプルースも色白なので、全体的に洗練されたキレイな顔つきに感じますね。goodです。
もちろん、サウンドの質も演奏性の高さも申し分ありません。
アディロンダック・スプルースとインディアン・ローズウッドという鉄板の組み合わせは「ザ・Martinサウンド」。アディロン特有の音の輪郭、明瞭でキラキラとした倍音、ローズウッドボディーならではの重厚な質感がたまりません。そして、OOOシェイプによるレスポンス、フォーカスされた音像はプレイヤーの細かいニュアンスをうまく汲み取ってくれます。
ネックシェイプも近年のカスタムショップモデルではお馴染みのモディファイドVシェイプ/PAテーパーですので、幅広いプレイスタイルに対応できると思います。
厳選されたボディーマテリアル、誰もが憧れるMartinルック、そして高い演奏性能・・・・・。
Martinギターの素晴らしさを随所に感じられる1本を是非。
その他イシバシ楽器各店にて取り扱い中のMartin Custom Shopモデル達も是非ご覧下さい!