個人製作の領域を超えたエフェクターブランド、Studio Daydream!
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イシバシ新宿店のエフェクター専門フロア”Pedalholic”のカズー藤田です 😉
今回はイシバシ新宿ペダルホリックの大好評コーナー「個人ビルダー様によるエフェクターブランド」より、今大注目の「Studio Daydream(スタジオデイドリーム)」をご紹介!
Studio Daydreamは、かねてより某インターネットショッピングモールを中心に販売されており、今ではフリマアプリ等でも販売台数を着実に伸ばしている、岡山県発のエフェクターブランドです。これまでの製作実績は数千台にものぼるという事で、もはや個人製作の領域を超えたエフェクターブランドといっても過言ではない程のノウハウをもったビルダー様が、デザイン、サウンド、クオリティー等々、細部にまで拘りを持って製作されています。
常時2,000台以上の在庫を誇るペダルホリックとしては、そんな注目度の高い製品は是非店頭にて、多くのお客様にお試しいただけるようにさせて頂きたい!という事で、2017年11月より取扱いを開始致しました。
展示開始早々、ペダホリスタッフの予想を遥かに超える人気ぶりで、連日在庫切れを起こしてしまう程。当店取扱いの個人ビルダー様によるエフェクターブランドとしては、異例のスピードで販売台数を伸ばしております。
今回は、そんなStudio Daydream製品の人気モデル達をご紹介させていただきます!
■KCM-OD V9.0 Gold -Extremely tuned- -OverDrive-
まずはコチラ。KLON CENTAUR(クロン ケンタウルス)の回路をベースに製作したオーバードライブで、Studio Daydreamのフラッグシップモデルでもあり、当店でのStudio Daydream製品における販売台数ブッチギリのNo.1となるKCM-OD V9.0 Gold Extremely tuned。ビルダー様が「やりたい事を全部詰め込んだ」と自信を持ってオススメするExtremely tuned、つまりは「究極のチューニング」が施されたKCM-ODシリーズの最高峰に位置する逸品です。
多くのプロミュージシャンを魅了し、ギタリストであれば誰もが一度は憧れを抱く、世界でも屈指のドライブペダルと言えるKLON CENTAUR。そんなCENTAURをリスペクトした製品は、WAMPLER PEDALS “Tumnus”やJ.Rockett Audio Designs “ARCHER”等、今や多くの著名エフェクターブランドからリリースされており、プレミア価格が高騰し続けているオリジナルCENTAURに近いサウンドを手に入れたいプレイヤーからはいずれも注目度の高い製品群と言えますが、このStudio DaydreamのKCM-OD V9.0 Gold Extremely tunedは、オリジナルのCENTAURをリスペクトしつつも、Studio Daydreamのビルダー様ならではのオリジナリティーと、幅広いサウンドメイクを可能とする機能を追加し、「ケンタのクローンペダル」という一言では決して片付けられない魅力が詰まっております。
サウンドの要となる内部パーツには、オーディオグレードの高級パーツを贅沢に採用。チャージポンプICによる27V昇圧回路を搭載し、使用パーツの選定とともにノイズ対策を考え抜いた回路パターン配置、スターグランド配線(一点アース)等の工夫により非常にローノイズな仕上がりとなっています。
その拘りはパーツ選定によるチューニングだけにとどまらず、専用設計のアルミ削り出し筐体を採用、ハイエンドと呼ぶに相応しい佇まい。ケース筐体の仕上がりだけを見ても、個人製作の域を優に超えるクオリティーを実現しています。
また、サイドに設置された各コントロールには、クリップモード[3モード]・バイパスモード[2モード]とFATノブを装備し、より幅広い音造りが可能。
サウンドキャラクターを変化させる3タイプのクリップモードでは、
(1)Germanium
CENTAURの標準クリッピング。 ゲルマニウムダイオードによる対称クリップ。
滑らかなドライブ、控えめで上品なサウンド。
(2)LED
LEDの対称クリップ。 程よく暴れるマーシャルタイプ。
(3)Silicon
シリコンダイオードの対象クリップ。 ストレートで伸びやかなサウンド。
から1つをセレクト可能。クリッピングを変えるだけで歪みのニュアンスやコンプレッション感の変化を楽しむ事が出来、これ1台で幅広いサウンドメイクが可能となります。
CENTAURの後継機であるKTRにも採用されているバイパスモード切り替えでは、性能に定評のあるバッファーアンプを介したバイパス(Buffered)とバイパス時の音質変化が少ないのが特徴のトゥルーバイパス(True)を切り替えることが出来、エフェクト直列接続時のバッファー重複を回避することも可能です。無段調整が可能なサイド部分のFATノブでは、ロー側のサウンドを少し押し出すと共に、倍音成分を増やすことが可能。Normal位置にセットすることによりオリジナルの定数となるようになっています。
3モードのクリッピングに加え、このFATノブにおいてはオリジナルのCENTAURでも得る事の出来ない重厚感を生み出し、音作りの上で非常に効果的な役割を果たします。これらの機能により「ただのケンタのクローン」ではない、ギタリストにとってはまさに「かゆいところに手が届く」コントロールを備えた不動のメインと成り得る実践向きの歪みペダルと言えるでしょう。
オリジナルのKLON CENTAURと比較すると一回り程ダウンサイジングされ、オリジナルのCENTAURをリスペクトしつつも、昨今の少スペース設計のエフェクターボードにも対応する絶妙なサイズ感。オリジナルと同カラーとなるOxblood(赤茶)色で、既に廃盤となっている老舗メーカーDavies Molding(Daka Wareブランド)製の大型ポインターを採用する等、ルックス面においても抜群の雰囲気を実現しています。
Studio Daydream製品の中でも、最も試奏希望の多いKCM-OD V9.0 Gold Extremely tuned、是非その実力を店頭にてご自身の耳でご堪能ください!
■JRM OD -Low Gain OverDrive-
60年代ブラックフェイス期のFenderアンプサウンドをコンセプトとして、Michael Landauのボードに組み込まれていることで有名なオーバードライブをリスペクトされて製作されているJRM OD。某有名オーバードライブがベース回路としていると思われるPaul Cochrane Timmyと比べて、程よい箱鳴り感、豊かな倍音により、良い意味でキャラが濃いサウンドを奏でてくれます。
基板上にSaturationトリマーを配置し、裏蓋を開けずにケース上面の穴から精密ドライバーで調整可能となっております。また、3モードのクリップ切替スイッチ(下段設定でノーマル)により、こちらもKCM-OD V9.0 Gold Extremely tuned同様、幅広い音作りが出来るようにビルダー様のアイデアが反映されています。
Michael Landauと言えばコレ・・・という事で、VEMRAM Jan Rayと比較してみるとサイズ感としては若干大きめ。しかし、約1/3にも迫る勢いのJRM ODのコストパフォーマンスの高さは魅力です。スタッフも驚愕したJRM ODのサウンド、こちらも是非お試しいただきたい逸品です。
■GHOST STEP Rev.5 -Digital Modulation Delay & Chorus-
Studio Daydreamのロングセラー、『Ghost Step』。非常にアナログライクなディレイ&コーラスサウンドで人気のGhost Step、こちらの最新バージョンでは回路が全面的に見直され、サウンドのブラッシュアップ&更なるローノイズ化を実現。
スイッチ下段のMod Delayモード(モジュレーションディレイモード)は、よりウォームでメロウにアレンジされ、そのサウンドはまるでテープエコーの響き。Mod(ディレイ音にコーラスを付加)機能で、テープエコーの微妙な揺らぎを再現したり、幻想的で奥行きのあるディレイ、インパクトのあるグニャグニャのゆがみまで多彩な効果が得られます。もちろん、Depthノブをゼロに設定することで、コーラスなしのシンプルなディレイとしても使用可能です。(最長ディレイタイムは約570ms)
Chorusモードではディレイはオフになり、コーラス単体ペダルとして使用することができ、シンプルながら層が厚く、高音まで煌びやかで爽やかなサウンドに。また、コーラスのRate(揺れのスピード)はモードスイッチ下のLEDで視覚的にも確認することが可能。尚、コーラスモードでの使用時、RepeatノブとMIXノブをフルテンに近づけると発振する仕様になっておりますが、この発振音を上手くサウンドに取り込むようなセッティングを狙えば、昨今注目を集めているEarthquaker Devicesのような幻想的な空間系サウンドを裏ワザ的に作りこむ事も可能です。(ディレイモード時には発振しません。)
個人製作ではなかなか実現が難しいディレイやコーラスといった空間系を、これ1台に集約してしまったのはStudio Daydreamの持つノウハウの賜物と言えるでしょう。
■JCTBx4/MD
ペダルボード構築の必需品、ジャンクションボックスの4ラインタイプ。ペダルボード全体の入出力を一か所にまとめ、配線をすっきり仕上げられるため、本番前のセッティング時間を短縮し、思わぬトラブルも防ぐことが可能。昨今、エフェクターボードのレイアウトを美しく魅せる事もギタリストの楽しみの1つとなっている中で、アンプのチャンネル切り替えスイッチへの接続にも対応した、電源を必要としないシンプルなパッシブタイプのジャンクションボックスがこの価格で手に入るというのは非常に魅力的です。
フォンジャックラインがすべてモノラル/ステレオ両対応となっている他、DINコネクタ部は5ピンMIDIケーブルを含む、最大8ピンまでのコネクターに対応。ルーティング内のグランドループ防止、アンプのチャンネル切り替え信号対応の為、ライン間のアースを分離。現場で求められるニーズを的確に把握し、エフェクトボードの必需品とも言えるジャンクションボックスまで網羅するStudio Daydreamの視野の広さが垣間見える逸品です。
■TRIGGERシリーズ
最後はこちら、個人ビルダー様ブランドはもとより、ナショナルブランドでもなかなかここまでの製品化は難しいと思われるルーパー/スイッチャー、TRIGGERシリーズ!これらの存在により、Studio Daydreamが「ただの個人製作ブランドでは無い」と言われている所以といっても過言ではないでしょう。
シンプルな3ループ構造で、「スイッチャーを導入してみたいけど、最初はお手軽なもので・・・」と思っているプレイヤー様にオススメなのはTRIGGER3。
TRIGGER3は、クールなアルミ製の赤いフットスイッチハットが採用されているため踏みやすく、スイッチ周りに光るインジケーターも標準装備されているため、暗いステージ上での視認性も抜群。各ループを同時使用する場合、内部の接続順はINPUT⇒LOOP 1⇒LOOP 2⇒LOOP 3⇒OUTPUTのようになっており、もはや取説を見るまでもなく直感的にお使いいただけるシンプル構造。回路自体はパッシブとなっており、インジケーターが不要であれば電源を取る必要もありません。トゥルーバイパス回路を採用し、ラインセレクター的な使用ももちろん可能なので、「1IN→4OUT(1系統のみ選択可能)」「4IN(1系統のみ選択可能)→1OUT」という形でギターの持ち替えやアンプセレクター等、使い方はプレイヤー様のアイデア次第。
そして、「3ループではちょっと足りません・・・」という方にオススメなのがコチラ、TRIGGER5。こちらの魅力はなんと言ってもこの見た目でのルーティングの分かりやすさ。筐体のトップ面に各ループのSEND/RETURN端子がどの位置にあるのかが記載されている(他社製のスイッチャーは、この表記を簡略化してしまっているものが意外にも多いのです。)ため、セッティング時にいちいちルーパーをボードから外したり、サイドのジャック面を確認しながら作業するまでもなく、即座にルーティング変更が可能。現場で突発的なシステム変更を余儀なくされるようなシーンにおいて、このわかりやすさは非常に有効です。ちなみに、トップ面での各ループ毎のSEND/RETURN表記は、現行のTRIGGERシリーズ全てに採用されており、パッと見で難しそうに見えてしまうループスイッチャーという製品のウィークポイントをアイデアでクリアし、これからスイッチャーの導入を検討されているプレイヤー様には、是非候補に入れて頂きたいモデルの1つです。
機能的に近い製品としては、One Control Iguana Tail Loop2があげられ、比較するとTRIGGER5の方がほんのわずかに大きいものの、ほぼ同等サイズ。
比較すると、やはり上から見た時のルーティングのわかりやすさ(サイドのどのジャックが、どのLOOPのSEND/RETURNなのか)においては、TRIGGER5が圧倒しています。
続いて、サイド面の比較。One Control Iguana Tail Loop2はDCアウトも搭載しているため、ループに組み込むエフェクター達への電源供給も兼ねられる「1台2役」というメリットがあり、エフェクトボードをなるべくコンパクトにしたいプレイヤー様からは評価の高い製品ですが、DC OUTで対応しているのは9Vのみ。多様化するエフェクターに対応するため、昨今のパワーサプライは高出力が可能なOUTを搭載したり、9~24Vまでに可変できるOUTを装備した製品が増えている他、ノイズの原因になりやすいパワーサプライ等の電源制御系と、音が集約されるループスイッチャーは、エフェクトボード上においてはなるべく距離をとって組み込みしてあげる事でホワイトノイズへの対策にもなるため、パワーサプライとスイッチャー(やジャンクションボックス等)の設置位置は、なるべく距離を取りたいユーザーも多いはず。
ループスイッチャーに本来求められる必要最低限の機能にフォーカスしてコストアップを避け、良いものを最大限のコストパフォーマンスで提供するStudio Daydreamのセンスが光る逸品です。
ラストを飾るのは「ハンドメイドブランドもここまで来たか・・・」と思わずにはいられない、驚異的コストパフォーマンスを実現するプログラマブル・スイッチャー、TRIGGER4 PRESET LOOP LAUNCHER!
Free The Tone、BOSS、Custom Audio Japan、Providence等々、世界に名を轟かす著名ブランドを中心に展開されているプログラマブル・スイッチャー界に一石を投じる存在とも言えるのが、このTRIGGER4。個人製作とは思えないデザインと機能性、そして他社製品をダブルスコア級で圧倒する見事なコストパフォーマンス。
オーディオ機材としての優れたノイズ性能を徹底して研究、開発されており、特に切り替え時のノイズの低減や、プログラマブルに不可欠なデジタル回路との共存によるノイズの排除に関して膨大な時間を費やして試作と実験・測定の繰り返しを行って完成に辿り着いたという、ビルダー様の肝入り製品です。
<仕様概要>
・ループ数:4
・プリセット数:10バンクx3プリセット=30プリセット
・最大リンク台数:10台
・最大消費電流:約500mA
・サイズ:約70[縦]x約254[横]x約55[高][mm] ※スイッチ・ジャックなどの突起を含まず
・推奨アダプター:9VDC/2.1mmピン/センターマイナス 0.7A[700mA]以上
TRIGGERシリーズに共通するクールなデザインに加え、インジケーターにフルカラーLEDを採用。表示カラーは20種類のカラープリセットの中からお好みの物を選択可能、明るさは4段階で調整。アローインジケータ[スイッチの周りに配置されたLED]はOFF時にも淡く点灯し暗い環境下でもスイッチの位置が認識しやすい様サポートします。
また、オーディオクラスの高信頼パーツを使用したインプットバッファーを装備し、設定メニューからON/OFFの選択が出来ます。入力されたシグナルをさらにノイズに強い信号へ変換します。
多機能ゆえにコントロールやボタン、スイッチ類が多くなってしまいがちなプログラマブル・スイッチャーですが、TRIGGER4はスイッチ4つのみのシンプルなコントロールレイアウトを採用し、他のTRIGGERシリーズと同様、「スイッチャーを導入したいけど、使い方に自信が持てない・・・」という方でも安心してお使いいただけます。
「そうは言ってもさすがにプログラマブルとなると、ちょっと使い方が難しそう。」という声が聞こえてきそうなので・・・・
「百聞は一見にしかず」、製品概要を紹介する公式動画をご覧いただければTRIGGER4の使いやすさをご確認いただけます 🙂
4:30~あたりのTRIGGER4を10台並べてのLINKモードの紹介部分は、まるでイルミネーション。見ているだけでほしくなってしまいます(笑
某著名ブランドのプロダクト責任者曰く、「プログラマブル・スイッチャーがラインナップに含まれた瞬間、そのガレージブランドは、ガレージブランドとして見られる事から卒業する」との事。名立たるナショナルブランドであっても、生産コストやプロダクトの方向性、オリジナリティーの追求といった様々なハードルがあるために、なかなか製品化するのが難しいと言われているプログラマブル・スイッチャー。
そのような状況下で、個人ビルダーブランドという領域を超越するStudio Daydreamだからこそ実現出来たのがTRIGGER4と言っても過言ではありません。正直、ここまでのスペックを詰め込んでこの価格というのは、業界を揺るがすポテンシャルすら感じられます。
動画のような10台リンクはさすがになかなか難しいですが・・・TRIGGER4が1台足元に入るだけで、かなり洗練されたエフェクトボードに仕上がる事は間違いありません。暗いステージ上でも抜群の視認性を実現し、即戦力間違い無しの実力派製品です。
いかがでしたでしょうか?
今回ご紹介させていただいたモデル以外にも、非常に魅力溢れる製品が多数ございます。Studio Daydream製品の現行モデル全機種をお試しいただけるのは、今のところ関東圏ではイシバシ楽器新宿店のみとなります!
イシバシ新宿ペダルホリックにて、Studio Daydream製品を是非お試しください!