Gibsonアコースティック「今月の1本」 -リアルヴィンテージ?! 感じてください、モンタナの熱意-
いつも『GuitarQuest』をご覧いただき、ありがとうございます。立川店サブマネージャーの藤本でございます。
私、6月より立川店へ異動となりました。
関西の皆様、大変お世話になりました。関東の皆様、これからどうぞよろしくお願いいたします。
もう7月ですね。夏ですね。外もじめじめっと暑くなってきました。立川店の近くには大きな国営公園があるようで、朝からBBQするんだろうなーと思われる方々が楽しそうです。皆様もどうぞ素敵な夏をお過ごしください。
さて、今月も夏にぴったり?!な「アツい」Gibsonアコースティックギターをご紹介!
Gibson Acoustic / Exclusive Model J-45 Banner Vintage Sunburst (Thin Finish)
当社オーダーモデルでございます。
以前もCF-100、CF-100Eなど当社オーダーモデルをいくつかご紹介させていただきました。
今年のオーダーモデルも自信をもってオススメできる素晴らしい1本に仕上がりました!
モデル名のとおり、ルックスは所謂バナーヘッド期のJ-45をベースにオーダー。
ヘッドはプリ・ウォー・スクリプトロゴと”ONLY A GIBSON IS GOOD ENOUGH”のバナーヘッド(1942~1946年頃の仕様)。
ブリッジはレクタンギュラーブリッジ/ロングサドル仕様、ピックガードはべっ甲柄のティアドロップタイプ(1943年頃の仕様)
ペグはゴトー製のホワイトボタンペグ、ロゼッタは3プライの1リング
やっぱりJ-45はこの顔つきが堪らないですね。So Coolです。
オーダーコンセプトは”よく鳴る”と”弾き易い”
BODYはもちろんオール単板。
TOPにはサーマリーエイド加工を施したアディロンダック・レッド・スプルースを、SIDE/BACKにはマホガニーを採用、TOPブレーシングは、スキャロップド・Xブレーシング。
※サーマリーエイジド加工とは・・・
木材に熱と圧力による処理を加えることで、「木材の経年変化時の特徴、木部内部の油分・水分が抜ける状態、木材自体が収縮して強度が高まる状態」を再現する技術。
今回オーダーするにあたり、”よく鳴る”というのがコンセプトの1つ。
サーマリーエイジド加工を施したアディロンTOPにより非常に抜けの良く、輪郭のはっきりとしたサウンドを狙いました。顔つきがヴィンテージライクであれば、もちろんサウンドもそうでありたい、と。現行モデルのJ-45 Standardなどと比べても豪快な鳴りが際立っていると思います。
そしてもう1つのコンセプトは”弾き易い”
ネックシェイプは”Vintage profile”としています。
J-45の初期スペックはなかなか太めでゴツいネックシェイプですが、敢えてそこには拘らず。やや細めのラウンドシェイプで、あくまでも多くのギタリストにフィットしやすい弾き易いネックシェイプを狙いました。
近年のマンスリーリミテッドにあったリイシューモデルなどのやや太めのネックシェイプがどうしても苦手という方にはオススメです。
本邦初公開?!モンタナの新技術”Thin Finish”
今回のオーダーのきっかけとなったと言っても良いのが、極薄ラッカーフィニッシュの”Thin Finish”。
遡ること2017年1月、ギブソンモンタナスタッフから「新しい塗装を開発した」という話をちらっと聞いた当社スタッフ。それなら是非その新しい塗装技術を使ってオリジナルモデルを作ろう!となったわけであります。
とにかくこの質感はすごいです。
以前にも極薄塗装を施したモデルがリリースされましたが、今回はさらにリアルヴィンテージを思わせる質感。塗膜はとにかく薄く、触り心地はやや柔らかく。リアルヴィンテージの塗装がひいた状態の感触と近いのです。
Feel goodです。
これだけの塗装であればもちろん鳴りも変化します。
この”Thin Finish”も間違いなくサウンドに良い影響を与えてくれ、さらなる鳴りを生み出してくれています。
フィーリング良し、サウンド良しです。
モンタナの熱意を感じられる1本
本日ご紹介したJ-45 Banner、ルックスだけでなく、サウンドやフィーリングにも拘りました。
ここまで拘れたのも、今のギブソンモンタナの技術があってこそだと思います。
これまでも多くのヴィンテージリイシューモデルを作り続け、リアルヴィンテージへの飽くなき探求心、研究熱心なその姿勢があるからこそ、こうしたオーダーが見事実現したのだと感じます。
ルックスはもちろん、鳴り、フィーリングともに優れ、現在のギブソンモンタナの高い技術そして熱意を感じていただける1本を是非。