【エフェクター通信.14】40TH ANNIVERSARY BOX PH-1 と1970年代製PH-1を比較してみよう!!Part.3

いつもイシバシ楽器のご利用誠にありがとうございます。
新宿店サブマネージャーの在原です。

前回の記事はいかがだったでしょうか!?ヴィンテージOD-1も数多くストックしております。気になった方はお気軽に新宿店までお問い合わせくださいませ。
以前のエフェクター通信記事はこちらからご覧いただけます。ぜひご覧ください!!

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話は変わりまして大変お待たせしました!!それでは40TH ANNIVERSARY BOX とヴィンテージペダルを比べてみよう第2弾にまいります!!
今回は、1977年にBOSSコンパクトシリーズの第1弾として発売された3機種のうちの一つ、緑の筐体で注目を集めたPH-1と復刻PH-1を比べてみましょう。それではさっそくこちらから!!

 

上が復刻PH-1、下が1970年代製PH-1となります。※ヴィンテージPH-1に関してはS/N.7400、スケルトンスイッチ、銀ネジや内部パーツを総合的に判断して恐らく1978年製ですが100%の確証が持てませんので70年代製と表記しています。

さて画像が荒いですが見ていただいて違いがわかるでしょうか?色味は経年変化でヴィンテージの方が若干薄い緑になっていますが基本的には復刻PH-1は、ヴィンテージペダルを忠実に再現しています。前回のOD-1と同じでヴィンテージ個体の方が若干ですが筐体が丸いですね。もちろん個体差もあるかと思いますが比べてみると違いがわかります。ちなみに裏パネルは変わりありません。復刻個体はPSAアダプターを、ヴィンテージ個体はACAアダプターを使用します。さらにLEDに関して復刻個体は通常のON/OFF用LED、ヴィンテージ個体はバッテリーチェッカー用となっています。

それでは中身にいきましょう。


 

あまりPH-1の内部を見るということはないのではないでしょうか?ご覧の通り、やはりパーツには違いがございます。復刻PH-1はオペアンプにJRC3403ADを使用、ヴィンテージ個体はRC3403ADBを使用しています。RC3403ADBは希少なオペアンプで有名です。このオペアンプは壊れやすいという欠点もございますが未だに人気が高いオペアンプとなっています。内部の絶縁紙に関しては復刻個体はプラスチック、ヴィンテージ個体は厚紙となっています。

それではサウンドにいってみましょう。
そもそもPH-1のフェイザーは、フェイザーとしてはエグくなく、浅めのすっきりした効果が特徴でございます。近年よくあるエグくかかるフェイズサウンドを想像して使用するとだいぶ異なる印象があるかと思います。

復刻PH-1は、4段の位相をシフトさせるFETを全てチェックし最適な動作をする個体を厳選しています。さらに内部の半固定抵抗も手作業で一つ一つ調整することで、40年前に発売した PH-1と同じ応答特性を実現しています。非常にノイズレスでナチュラルで軽やかなサウンドとなっています。ON/OFF時の音量差も少なく、現代の音楽にもマッチするように作られています。浅くかけっぱなしで演奏するのもありかと思います。ヴィンテージと比べ若干高音域が上がるようにも聞こえます。私、個人的にはPH-1Rに近いサウンド印象を受けました。※あくまでも主観でございます。

ヴィンテージPH-1に関しては、復刻個体と比べ若干ですが音が太く丸いように感じます。エフェクトのかかりは復刻個体よりさらにあっさりしています。ヴィンテージペダルは個体差もありますのですべてがそうとは限りませんがフェイザーとしてしっかり使いたい方は、復刻個体で十分かと思います。逆に音の太さ、角の取れた丸いサウンド、ちょっとした味付けとして使用を考えている方はヴィンテージが向いているかもしれません。

いかがだったでしょうか?

OD-1同様、最新ペダル・ヴィンテージペダルどちらが良いというわけでなくどちらのペダルも素晴らしいサウンドを奏でています。それでもサウンドは少なからず異なりますのでご自身に適したペダルを見つけてみるのが一番かと思います。
新宿店2F、PedalHolic(エフェクター専門フロア)では40TH ANNIVERSARY BOX SET 、ヴィンテージペダルともにストックしてますのでぜひご自身でサウンドを確かめてみて下さい。現代技術の素晴らしさ、ヴィンテージサウンドの素晴らしいさが体験できるかと思います。

次回はスペクトラムを予定していますのでお楽しみに!!

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